2019年4月17日付けのPeerJ blogで、同年4月9日にPeerJ Preprintsにて公開された論文”Use of the Journal Impact Factor in academic review, promotion, and tenure evaluations”が紹介されています。論文の著者はメキシコ国立自治大学のErin C. McKiernan氏らです。
インパクトファクターは元来、雑誌の評価のために開発された指標ですが、現在ではしばしば研究者の業績評価にも用いられてしまっています。McKiernan氏らの論文では、米国・カナダの大学における、教員の評価や昇進・テニュア審査に関する取り決め文書860件以上を収集し、インパクトファクターへの言及状況が調査されています。その結果、研究型大学(博士課程を持つ大学)の40%、修士課程中心型大学の18%で、業績審査関係文書中にインパクトファクターに関する記述があったとのことです。インパクトファクターへの言及がある場合、87%はインパクトファクターを評価指標として用いることを支持する内容で、インパクトファクターの使用を批判する文書は存在しなかったとされています。
The “impact” of the Journal Impact Factor in the review, tenure, and promotion process(PeerJ Blog、2019/4/17付け)
https://peerj.com/blog/post/115284881434/the-impact-of-the-journal-impact-factor-in-review-tenure-promotion/
Cite this article: McKiernan EC, Schimanski LA, Muñoz Nieves C, Matthias L, Niles MT, Alperin JP. 2019. Use of the Journal Impact Factor in academic review, promotion, and tenure evaluations. PeerJ Preprints 7:e27638v2 https://doi.org/10.7287/peerj.preprints.27638v2