SPARC Europe、教育・研究活動からみた欧州の著作権法改正の政治的合意についてのブログ記事を公開

2019年2月15日、SPARC Europeは、教育・研究活動からみた欧州の著作権法改正の政治的合意について、ブログ記事を公開しています。

合意された著作権法改正の指令草案第2条第4項において、科学雑誌等の学術目的の定期刊行物は今回の指令の対象外となったことを挙げ、オンラインで新聞記事等の出版物を転載する際における対価の支払いを定めた第11条の影響を免れたと述べています。

ユーザーがアップロードしたコンテンツにプラットフォーム側が責任を負うことを命じる第13条に関しても、非営利の教育・研究のためのリポジトリは対象外であると明記されたため、今回の指令による影響を免れたとしています。

一方で、第11条や13条は依然として知的自由や情報へのアクセスに影響を与えるものであり、教育・研究活動の障壁となりうることを指摘しています。

Compromise agreement reached on Copyright Reform legislation, providing safeguards for Open Science(SPARC Europe,2019/2/15)
https://sparceurope.org/compromiseagreement_copyrightreform/

参考:
国際図書館連盟(IFLA)、欧州研究図書館協会(LIBER)を含む89機関、欧州の著作権法改正案に関して、第11条および第13条の削除を求める公開書簡に署名
Posted 2019年2月1日
http://current.ndl.go.jp/node/37506

国際図書館連盟(IFLA)、欧州議会での著作権指令改正案可決に対してプレス・リリースを発表
Posted 2018年9月20日
http://current.ndl.go.jp/node/36687

E2110 – IFLA,集中管理団体(CMO)報告書でEU著作権指令案に言及する
カレントアウェアネス-E No.364 2019.02.28
http://current.ndl.go.jp/e2110