本の未来基金、「著作権保護期間延長に関する「本の未来基金」の考え」を公表

2018年11月12日、青空文庫の活動支援等を行っている「本の未来基金」が、「著作権保護期間延長に関する「本の未来基金」の考え」を公表しました。

TPP11協定が12月30日に発効し、著作権の保護期間が「死後50年」原則から「死後70年」原則に延長されることが確定したことを受けて発表されたもので、「保護期間延長が青空文庫をはじめとするさまざまな草の根文化活動に対し、悪影響を及ぼすことを懸念」するとともに、「国内での議論の蓄積を無視して保護期間がうやむやに延ばされてしまった経緯に抗議する」としています。

しかし、「政府はじめ期間延長を実現してしまった人々に対し、その責任を追及するより、私たちと共に未来への責任を果たして頂きたい」とし、「先人たちの生きた証である多くの作品が死蔵や散逸を免れ、後世と世界の人々に届けられるよう、一層のデジタルアーカイブ振興策、不明権利者対策、そして作品の流通促進策を進めることを呼びかける」としています。

著作権保護期間延長に関する「本の未来基金」の考え (本の未来基金,2018/11/12)
https://honnomirai.net/committee20181112.html

参考:
TPP11協定が2018年12月30日に発効
Posted 2018年10月31日
http://current.ndl.go.jp/node/36945

E2060 – TPP11整備法の成立と図書館:保護期間延長問題を中心に
カレントアウェアネス-E No.355 2018.10.04
http://current.ndl.go.jp/e2060

富田倫生追悼イベントが9月25日に開催へ:青空文庫の活動等を支援する「本の未来基金」も創設
Posted 2013年8月29日
http://current.ndl.go.jp/node/24269