米・Library Journal(LJ)誌が、学生の電子書籍の利用実態を調査した報告書“2018 Academic Student Ebook Experience Survey”を公開し、2018年3月27日付けの同誌オンライン版で、その調査結果の概要を紹介しています。
同誌がEBSCO社の支援を受けて実施したもので、4年制大学の大学生・大学院生及び2年制・コミュニティカレッジの学生306人を対象に、読書や研究資源としての媒体(冊子体・電子書籍)の好み、電子書籍利用の変化、電子書籍において重視する機能、ダウンロードや印刷制限に関する考えなどを調査したものです。
記事では、調査結果の概要として、
・趣味としての読書では冊子体を好む一方、研究のための読書では電子書籍を好む傾向があること
・電子書籍を以前より利用するようになった学生は、その理由として、便利さ・関連資料の入手可能性の拡大・技術の改善・低価格化などをあげていること
・冊子体は読みやすく電子書籍は入手しやすいものと考えていること
・デジタル著作権管理(DRM)による利用制限に不満を感じていること
・電子書籍に求める機能として、引用に用いるための頁番号の存在、デバイスにあわせたテキストサイズの変更、スマホやタブレットでの読みやすさ、ブックマーク・ハイライト表示・メモといった機能、全頁ダウンロード機能、章末の参考文献へのリンク機能、章ごとのダウンロード機能、デバイス間でのコンテンツの転送機能、の順で挙げられていること
・電子書籍を利用するデバイスはノートパソコンかスマートフォンで、タブレットは余り使われていないこと
等が紹介されています。
報告書全文(PDF:80ページ)をダウンロードするには、名前や連絡先メールアドレス等の入力が必要です。
College Students Prefer Print for Long-form Reading, Ebooks for Research | LJ Survey(LJ,2018/3/27)
https://lj.libraryjournal.com/2018/03/technology/ebooks/college-students-prefer-print-long-form-reading-ebooks-research-lj-survey/#_
2018 Academic Student Ebook Experience Survey Report(LJ)
https://lj.libraryjournal.com/downloads/2018-academic-student-ebook-experience-survey-report/
※ダウンロード画面
参考:
E1465 – 大学図書館における電子書籍サービスに向けて<文献紹介>
カレントアウェアネス-E No.242 2013.08.08
http://current.ndl.go.jp/e1465