2017年8月にポーランドのヴロツワフで開催される第83回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会での発表資料として、フランス国立図書館(BnF)のBOULET, Vincent氏等による“At Home among Strangers: Overcoming Tensions between Publishers’ and Library Data: The National Library of France’s Experimental Tool for Automated ISNI Attribution”と題する記事が公開されています。
BnFが実験している “ISNI Demande”と呼ばれるツールを紹介するもので、出版社から提供された著者に関する情報を取り込んで典拠レコードの暫定版を作成し、それを国際標準名称識別子(ISNI)のデータベースに送信するとともに、改めてISNIを出版社に送信することで、図書館が外部データを利用して、情報源に対する典拠コントロールを確立できるよう設計されたものです。
“ISNI Demande”は、BnFの法的役割に則り、国家のデータエコシステムにおける同館の役割を強化するため、法定納本及び同国の図書のサプライ・チェーンに着目したもので、出版社のデータと図書館のデータの違いを克服し、両者の特殊なルールやニーズを維持しながら、好循環を生み出すことを目的としています。
At Home among Strangers: Overcoming Tensions between Publishers’ and Library Data: The National Library of France’s Experimental Tool for Automated ISNI Attribution (IFLA Library)
http://library.ifla.org/1770/
http://library.ifla.org/1770/1/114-boulet-en.pdf
参考:
E1773 – 識別子の架け橋:国際標準名称識別子ISNI
カレントアウェアネス-E No.299 2016.03.03
http://current.ndl.go.jp/e1773
韓国国立中央図書館、著作権管理団体等と国際標準名称識別子(ISNI)コンソーシアムを結成
Posted 2016年4月18日
http://current.ndl.go.jp/node/31370