北米研究図書館協会(ARL)のウェブサイトで、2016年8月17日から19日にかけて、米国・オハイオ州コロンバスで開催された、ARL/Wikipedia Summitについて紹介する記事が掲載されています。
図書館でのエディタソン(edit-a-thon)の開催や、ウィキペディアがレファレンス業務の一要素となるなど、図書館とウィキペディアが相互依存性を持つようになったという共通認識のもと、さらなる相乗効果や共通の課題等を模索するために、25名の図書館とウィキペディアンが集まったものです。
ウィキペディアの多様性と包摂がサミットの全体的なテーマであり、図書館がコンテンツとウィキペディア固有の文化の壁に如何に対処できるか、両者が両者間のコミュニケーションを如何に維持できるかが話し合われました。
そして、Linked open dataが、データの情報共有を進展させ、図書館とウィキペディアのコンテンツを拡充するものと指摘され、また、ウィキペディアの文化を強化・変化させるために、ウィキペディアン・イン・レジデンスやWikipedia Visiting Scholarプログラムといった学習コミュニティを生み出す方法が検討されたとのことです。
ARL/Wikipedia Summit Promotes Deeper Collaboration between Libraries and Wikipedia(ARL,2016/8/24)
http://www.arl.org/news/arl-news/4103-arl-wikipedia-summit-promotes-deeper-collaboration-between-libraries-and-wikipedia#.V755zVKQZ1E
参考:
E1528 – 図書館とウィキペディアのこれからの関係は?
カレントアウェアネス-E
No.253 2014.02.06
http://current.ndl.go.jp/e1528
ウェストバージニア大学(WVU)図書館、ウィキペディアの記事の性差を解消するためウィキペディアン・イン・レジデンスを採用
Posted 2015年7月8日
http://current.ndl.go.jp/node/28867
イェール大学図書館、Wikipediaに女性芸術家の記事を作成する“Yale/Art+Feminismウィキペディアエディタソン”を開催
Posted 2016年2月29日
http://current.ndl.go.jp/node/30851