研究助成団体と出版者等がジカ熱に関する研究成果・データの公開に関する共同声明を発表

2016年2月10日、英国ウェルカム財団や米国国立衛生研究所(NIH)、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団等の研究助成団体や、Springer Nature社やPLOS等の出版者、研究機関等30以上の団体の連名により、中南米を中心に世界的に感染が拡大しているジカ熱に関する研究成果やデータの公開に関する共同声明が発表されました。

この共同声明では、署名した出版者等は自らの発行する雑誌に掲載されたジカ熱に関する研究成果を無料で公開するほか、プレプリントやデータ等を投稿前に公開・流通させていた場合も、後に論文として自身の雑誌に掲載する場合に問題としない、としています。また、研究助成機関については、関連する研究を行っている研究者に対し、その知見やデータをできるだけ早期に、広範囲に公開することを要求するとしています。日本からは日本医療研究開発機構がこの声明に署名しています。

Global scientific community commits to sharing data on Zika(Wellcome trust、2016/2/10付け)
http://www.wellcome.ac.uk/News/Media-office/Press-releases/2016/WTP060169.htm

World’s top scientists pledge to share all findings to fight Zika(Reuters、2016/2/10付け)
http://in.reuters.com/article/us-health-zika-agreement-idINKCN0VJ25N

参考:
米国国立医学図書館、エボラ出血熱の治療に当たる医療専門家支援のため、生物医学関係資料のフルテキストを期間限定で無料提供
Posted 2014年8月15日
http://current.ndl.go.jp/node/26806

オックスフォード大学出版局、エボラ出血熱に関する論文やオンライン情報源を無料で利用可能に
Posted 2014年8月29日
http://current.ndl.go.jp/node/26913