ウェストバージニア大学(WVU)図書館、ウィキペディアの記事の性差を解消するためウィキペディアン・イン・レジデンスを採用

ウェストバージニア大学(WVU)図書館は、ウィキメディア財団から27,100ドルの助成金を得て、ウィキペディアの記事の性差を解消するためウィキペディアン・イン・レジデンス(機関に駐在して機関のミッションに関するWikipediaの記事の作成と改善を促進する編集者のこと/2014年までに世界で31人の採用あり)を実施するとのことです。

ウィキペディアによると、編集ボランティアの90%が男性で、その結果、一般的に多くのコンテンツが男性や男性関連の記事が多くなっているとのことで、ウィキペディアがこの問題を解消する新しいアイデアを募集した際に、以前からウィキペディアの性差に関するイベントを開催していたWVU図書館がその1機関として採用されたようです。

WVUのウィキペディアンは、各分野で活躍しているがそれにふさわしい注目を得ていないウェストバージニア州の女性のプロフィールを増加させることが任務となっており、ウィキメディア財団はこのプロジェクトが終了するまでにウェストバージニア州の女性とジェンダー研究に関するウィキペディアの記事が25%増加することを望んでいるとのことです。

WVU図書館長のカウソーン(Cawthorne)氏によると、2015年9月にはウィキペディアンを配置し、与える影響と貢献される記事が作成されるには充分な時間である、WVUからの女性の卒業生125周年である2016年に事業から退く計画とのことです。

WVU Libraries partners with Wikimedia foundation to create first Wikipedian-in-Residence to focus on gender gap(WVUtoday,2015/6/25)
http://wvutoday.wvu.edu/n/2015/06/25/wvu-partners-with-wikimedia-foundation-to-create-first-wikipedian-in-residence-to-focus-on-gender-gap

参考:
E1528 – 図書館とウィキペディアのこれからの関係は?
カレントアウェアネス-E No.253 2014.02.06
http://current.ndl.go.jp/e1528

ニューサウスウェールズ州立図書館、オーストラリアの文化機関として初めてウィキペディアン・イン・レジデンスを受け入れ
Posted 2013年6月6日
http://current.ndl.go.jp/node/23666

オランダ王立図書館・国立公文書館、ウィキペディアン・イン・レジデンスを受け入れ
Posted 2013年5月17日
http://current.ndl.go.jp/node/23519

スコットランド国立図書館でウィキメディアン・イン・レジデンス募集
Posted 2013年4月24日
http://current.ndl.go.jp/node/23398

大統領図書館初のウィキペディアン・イン・レジデンスとなった大学院生のインタビュー記事
Posted 2013年2月7日
http://current.ndl.go.jp/node/22867

ミシガン大学の院生が大統領図書館初のウィキペディアン・イン・レジデンスに
Posted 2013年1月22日
http://current.ndl.go.jp/node/22751

OCLC Researchが「ウィキペディアン・イン・レジデンス」を採用
Posted 2012年5月23日
http://current.ndl.go.jp/node/20916

米国国立公文書館(NARA)の「ウィキペディアン・イン・レジデンス」
Posted 2011年6月2日
http://current.ndl.go.jp/node/18322