東京大学附属図書館と京セラコミュニケーションシステム、「次世代ハイブリッド図書館」の実証実験を開始

東京大学附属図書館と京セラコミュニケーションシステム株式会社は、次世代ハイブリッド図書館の実現に向けた実証実験の開始を発表しました。

5月から行われている実験は、「国立国会図書館近代デジタルライブラリー」をはじめ、インターネット上で公開されている著作権の保護期間の満了した書籍を活用するものとのことで、Europeana、DPLA、Internet Archive、青空文庫、Wikipeiaなどとネットワーク化され、「文学作品の作者がどのような書籍を読み、作品を作り上げていったのか追体験できる読書空間」が構築されるものであるとのことです。

東京大学では「新図書館計画」に基づき、2013年10月から授業や学術研究の支援のため、電子書籍配信サービス“BookLooper”を用い、また、2014年10月から上記のような電子書籍の学術的利活用方法の検証を行うべく検討が進められていたようです。

また、発表によれば、同計画において300万冊を収容可能な自動化書庫の設置が予定されている とのことで、これら図書館と電子図書館を融合させることで、電子情報と実物の本との間を自由に行き来する次世代ハイブリッド図書館の実現を計画しているとのことです。

東京大学附属図書館と京セラコミュニケーションシステムが、次世代ハイブリッド図書館の実現に向けた実証実験を開始(京セラコミュニケーションシステム, 2015/5/13)
http://www.kccs.co.jp/release/2015/0513/

東京大学新図書館計画公式ウェブサイト
http://new.lib.u-tokyo.ac.jp/

参考:
九州大学が全学の1年生を対象に、京セラ丸善システムインテグレーションの電子書籍配信サービス“BookLooper”によって講義資料を配信、教育ビッグデータの利活用に関する研究を開始
Posted 2015年5月12日
http://current.ndl.go.jp/node/28448

東京大学附属図書館がハイブリッド図書館実証実験を開始
Posted 2013年10月8日
http://current.ndl.go.jp/node/24539