米国下院司法委員会でファーストセール・ドクトリンに関する公聴会が開催、ニューヨーク図書館等が声明を公表

2014年6月2日、米国下院の司法委員会の小委員会、Intellectual Property, and the Internetで、ファーストセール・ドクトリンについての公聴会が開催されました。

公聴会では、ニューヨーク公共図書館(NYPL)のGreg Cram氏が図書館関係者を代表して、声明を発表したとのことです。声明は、図書館著作権同盟(Library Copyright Alliance:LCA)の承認を受けているとのことです。

図書館におけるファーストセール・ドクトリンの重要性を説明し、また、国外で合法に印刷された図書にファーストセールドクトリンが適用されるかどうかを争点としたKirtsaeng v. John Wiley & Sons裁判に触れながら、ファーストセールドクトリンを制限するような動きに対して、懸念を表明しているようです。電子書籍については、図書館が無料でコンテンツにアクセスできるようなビジネスモデルの発展について、議会は引き続き注視すべきことなどを主張しているようです。

NYPL Represents Libraries at House Judiciary Subcommittee Copyright Hearing
http://www.arl.org/news/arl-news/3258-nypl-represents-libraries-at-house-judiciary-subcommittee-copyright-hearing#.U46_2NK-2Fw

HEARING ON FIRST SALE UNDER TITLE 17
TESTIMONY OF GREG CRAM
http://www.librarycopyrightalliance.org/bm~doc/cram-nypl-first-sale-testimony-2june2014.pdf
※声明本文

HEARING: FIRST SALE UNDER TITLE 17(U.S. House of Representatives)
http://judiciary.house.gov/index.cfm/2014/6/hearing-first-sale-under-title-17

参考:
Library Copyright Allianceが、ファーストセールドクトリンを巡るKirtsaeng v. John Wiley & Sons裁判についてイシューブリーフを公表
http://current.ndl.go.jp/node/23250

米最高裁が「国外で合法に印刷された図書にもファーストセールドクトリンが適用される」と判決
Posted 2013年3月21日
http://current.ndl.go.jp/node/23131

米国下院司法委員会で、著作物の保存と再利用についての公聴会が開催
Posted 2014年4月4日
http://current.ndl.go.jp/node/25854

米国下院司法委員会でフェアユースに関する公聴会が開催、図書館著作権同盟が声明を発表
Posted 2014年1月31日
http://current.ndl.go.jp/node/25386

米国下院司法委員会でイノベーションと著作権に関する公聴会、Library Copyright Alliance等がステートメントを公表
Posted 2013年7月26日
http://current.ndl.go.jp/node/24021