2025年6月16日付けで、欧州研究図書館協会（LIBER）が刊行する査読誌“Liber Quarterly”の35巻1号（2025）に、欧州研究領域（European Research Area: ERA）におけるオープンアクセス（OA）書籍の現状と課題に関する論文“Attitudes towards Open Access Books in the European Research Area”が掲載されています。著者は、ポーランドの研究機関Institute of Literary Research Polish Academy of ScienceのGabriela Manista氏等です。
ERAにおける書籍のOA化を促進するプロジェクトPALOMERAで収集されたデータを基に考察がなされており、OA書籍への関心が高まっているにも関わらず、それに関する明確な政策を示している国や機関は少ないこと、英語以外の言語による出版が敬遠されがちであること、従来型の出版物と比べてOA書籍は信頼性が低いと見なす研究者がいること等が指摘されています。
Manista, Gabriela ;.Maryl, Maciej ; Wnuk, Magdalena. Attitudes towards Open Access Books in the European Research Area. LIBER Quarterly: The Journal of the Association of European Research Libraries. 2025, 35(1).
https://doi.org/10.53377/lq.21719
参考：
SPARC Europe、PALOMERAプロジェクトの終了に当たり成果を紹介 [2024年12月09日]
https://current.ndl.go.jp/car/231307
欧州研究領域における単行書のオープンアクセス化を促進するプロジェクト“PALOMERA”が開始 [2023年01月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/171490
