Internet Reference Services Quarterly誌に、ウェブスケールディスカバリーの導入がレファレンスサービスの質問や回答時間にどのような影響があったのかを調べた研究文献が掲載されています。
調査対象は、ウェブスケールディスカバリーのシステムとしてSummon(Serials Solutions社)を導入したロイヤル・ローズ大学(Royal Roads University)で、システム導入前後でレファレンス質問に変化があったのかどうか、図書館員の対応時間に変化があったのかどうかなどが分析されています。なお、レファレンス質問の分析にあたっては、レファレンス質問をREAD Scale(Reference Effort Assessment Data)に基づいてコーディングしたとのことです。
結果としては、レファレンス質問の段階別の件数においては変化はあまりなく、対応時間については15分以下のものの割合が増加、15分-30分のものが減少、30分以上のものは有意な変化はなかったようで、これらの結果にもどづきディスカバリー層によりもたらされる変化について考察しています。
Web-Scale Search and Virtual Reference Service: How Summon Is Impacting Reference Question Complexity and Reference Service Delivery
http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/10875301.2013.803005#.UgHwk3mRmSo
Welcome to The READ Scale Research Web Site
http://readscale.org/
READ Scale Bulleted Format
http://readscale.org/read-scale.html
参考;
CA1772 – 動向レビュー:ウェブスケールディスカバリの衝撃 / 飯野勝則 カレントアウェアネス No.312 2012年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1772