2025年1月26日、米国図書館協会（ALA）は、公立学校における禁書措置に関する苦情申立てを退けた連邦教育省公民権局（Department of Education’s Office for Civil Rights：OCR）に対し声明を発表しました。
OCRは1月24日に、学校における禁書措置に対する11件の苦情申立てを退けたと発表しました。また、学区が年齢不相応な図書を学校図書館から撤去することは公民権法に違反する可能性があるという理論に基づいて発行された同省の全てのガイダンスを同日付けで廃止したほか、禁書事例の調査等を行う「禁書コーディネーター」（book ban coordinator）を今後採用しないと表明しました。
OCRによるこうした措置に対し、ALAは、連邦教育省はLGBTQIA+や有色人種の生徒を差別から守ることをやめようとしており、禁書は事実ではないという誤った主張を展開しているなどとする見解を述べています。
ALA to U.S. Department of Education: Book bans are real（ALA, 2025/1/26）
https://www.ala.org/news/2025/01/book-bans-are-real
関連：
U.S. Department of Education Ends Biden’s Book Ban Hoax（U.S. Department of Education, 2025/1/24）
https://www.ed.gov/about/news/press-release/us-department-of-education-ends-bidens-book-ban-hoax
参考：
米・EveryLibrary、トランプ大統領が「芸術、人文学、博物館・図書館サービスの促進」に関する大統領令を撤回したことについて声明を発表 [2025年01月31日]
https://current.ndl.go.jp/car/239246
米国図書館協会（ALA）、図書館関係者等が指導者や政策立案者に働き掛けるキャンペーン“Show Up for Our Libraries”を開始 [2025年02月04日]
https://current.ndl.go.jp/car/239478
