紙の本をなくし、デジタル学習センターへと移行した学校図書館(米国)

米国のミネソタ州にある私立中学・高等学校、ベニルド=セント・マーガレット・スクールが、図書室から紙の本をほとんどなくしてしまったそうです。StarTribune紙が、その取組みを生徒や親の声も交えて報じています。同校の選んだデジタルへの移行の背景には、生徒たちの学習スタイルの変化があるようです。

同校では、5,000冊の本のほとんどをアフリカの学校へ寄付し、空いたスペースを机と椅子で埋めることにしました。そこでは生徒たちが学校支給のノートパソコンを広げて集まっています。これまでとは違って喋りながら学習することも許されています。同校の上層部は、地域の公共図書館によって提供されているものを用意するのではなく、生徒たちに信頼できる電子情報の探し方を教えることを重視することにしました。ある教師はこの図書室を“ラーニングコモンズ”と考えていると述べています。

Stacks of books are history at Benilde library(StarTribune.com 2012/12/25付け記事)
http://www.startribune.com/local/184776101.html

Benilde-St. Margaret’s School
http://www.bsmschool.org/

参考:
E1125 – 紙の本をなくした学校図書館のその後(米国)
http://current.ndl.go.jp/e1125

E1025 – 学校図書館に印刷図書は必要か?賛否双方の見解(米国)
http://current.ndl.go.jp/e1025

デジタル世界で10代はどのように調査しているか?Pew Research Centerが調査報告書を公表(米国)
http://current.ndl.go.jp/node/22282

書架を取り去り、すべてデジタルに移行した学校図書館が注目を集める(米国)
http://current.ndl.go.jp/node/15243