米国の学術図書館員のAIリテラシーの評価(文献紹介)

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)刊行のオープンアクセス誌“College & Research Libraries”(C&RL)の85巻5号に、米国の学術図書館員の人工知能(AI)リテラシーの評価に関する記事“Evaluating AI Literacy in Academic Libraries: A Survey Study with a Focus on U.S. Employees”が掲載されています。

進化を続けるAIを学術図書館において効果的に活用していくためには、まず学術図書館員のAIリテラシーの現状を把握することが重要であるとし、米国を主とする学術図書館員760人から得られたAIリテラシーに関するアンケートへの回答結果がまとめられています。

以下の研究課題について、アンケート結果を基に考察されています。

・ 学術図書館職員のAIリテラシーは現在どのようなレベルにあるか。
・ 学術図書館員のAIリテラシーにおいてどのようなギャップが存在しているのか、また専門的な能力開発や研修プログラムを通してそうしたギャップにいかに対処できるか。
・ 学術図書館員は生成AIについてどのような認識を持っており、また図書館業界にどのような影響を与えると予想しているのか。

Lo, Leo S. Evaluating AI Literacy in Academic Libraries: A Survey Study with a Focus on U.S. Employees. College & Research Libraries. 2024, 85(5).
https://doi.org/10.5860/crl.85.5.635

参考:
SAGE社の部門“Technology from SAGE”、学術図書館員のスキルについて調査したホワイトペーパー“Librarian Futures Part Ⅲ: The Librarian Skills Landscape”を公開 [2023年12月21日]
https://current.ndl.go.jp/car/202739

E2672 – 英・リーズ大学図書館におけるAIの活用に関する研究報告書 
カレントアウェアネス-E No.474 2024.02.22
https://current.ndl.go.jp/e2672