英・オックスフォード大学出版局、研究におけるAIの影響や使用状況に関する調査報告書”Researchers and AI:Survey Findings”を公開

2024年5月23日、英国のオックスフォード大学出版局(OUP)が、研究におけるAIの影響や使用状況に関する調査報告書”Researchers and AI:Survey Findings”を公開しました。

2024年3月から4月に学術研究者を対象とした調査を実施し、2,345件の有効回答を得られたとしています。主な調査結果として、以下のようなものが挙げられています。

・ 回答者の76%が調査に何らかのAIツールを使用したことがあると回答した。機械翻訳とチャットボットが最も利用されている。
・ 研究で既にAIを使用している回答者のうち67%が、AIが何らかの形で自分たちに利益をもたらしていると回答した。
・ その一方で、AI提供企業に対するプライバシーとセキュリティ面での懸念、知的財産が損なわれる可能性、研究の質に影響を与えることへの懸念などが挙げられた。
・ 回答者の69%は、AIツールを研究で使用する前に、その影響について十分に評価することが重要だとし、54%はAIに関するガイダンスを学術団体に求めると回答した。

How are researchers responding to AI?(OUP, 2024/5/23)
https://corp.oup.com/news/how-are-researchers-responding-to-ai/

Researchers and AI:Survey Findings(OUP)
https://fdslive.oup.com/www.oup.com/academic/pdf/Researchers-and-AI-survey-findings.pdf

参考:
E2650 – ユネスコによる教育・研究における生成AI利用ガイダンス
カレントアウェアネス-E No.469 2023.11.30
https://current.ndl.go.jp/e2650