米国情報標準化機構(NISO)、紙・電子書籍の“Demand-Driven Acquisition”に関する推奨事項を検討するプロジェクトを開始

2012年6月20日、米国情報標準化機構(NISO)が、図書館における書籍の“Demand-Driven Acquisition”(需要駆動型購入方式:DDA)に関する推奨事項を検討するプロジェクトを開始すると発表しました。関心のある図書館や出版者、個人等の参加を求めています。

DDAは、“Patron-Driven Acquisition”(利用者駆動型購入方式:PDA)あるいは“Purchase on Demand”(PoD)とも呼ばれ、図書館員が選書を行う伝統的な方式とは異なり、利用者が実際に必要とした資料を購入するというモデルのことを指します。DDAによってコスト削減や購入タイトルの利用増が見込めると期待されていますが、図書館側にとってはDDA対象タイトルの管理等の新しい業務が発生します。現在は主に大学図書館における電子書籍の購入という文脈で導入されているDDAですが、同プロジェクトでは、公共図書館など他の館種の図書館や、紙の書籍も対象としています。

NISO Launches New Initiative to Develop Recommended Practices for Demand-Driven Acquisition (DDA) of Monographs(NISO 2012/6/20付けプレスリリース)
http://www.niso.org/news/pr/view?item_key=c159438bba2d660a0da2b2359ce62a8d70cbc590

参考:
米国情報標準化機構(NISO)とOpen Archives Initiativeが、ウェブ上のリソースのリアルタイム同期に関する標準を策定へ
http://current.ndl.go.jp/node/19751

米国情報標準化機構(NISO)、ディスカバリーサービスに関する標準の開発などを目的とした新しいイニシアティブを発表
http://current.ndl.go.jp/node/19383

米国情報標準化機構(NISO)、ブックマークやアノテーション共有に関する規格開発のための新イニシアティブを立ち上げ
http://current.ndl.go.jp/node/19309