長期的に見て「得」をする修士号はどれか?(記事紹介)

Forbes紙に“The Best And Worst Master’s Degrees For Jobs”と題して、給与と雇用予測という観点から見た修士号のベスト&ワーストランキングを紹介する記事が掲載されています。

このランキングは、中堅社員の給与の中央値を学位別に示したPayscale.comのデータ及び、2010年から2020年における雇用増加率に関する米国労働統計局の予測に基づいて計算されています。後者については、ある修士号を取得した人々に人気のあるいくつかの職業について雇用予測を調べているようです。記事の記者は、これら2種類のスコアを組み合わせて最終的なランキングを決定しています。

その結果、ベスト5は、医師助手(Physician Assistants)、コンピュータサイエンス(Computer Science)、電気工学(Electrical Engineering)、数学(Mathematics)、情報システム(Information Systems)の順でした。また、ワースト5は、図書館情報学(Library and Information Science)、英語(English)、音楽(Music)、教育学(Education)、生物学(Biology)の順でした。なお、図書館情報学修士号(MLIS)を取得した中堅社員の年収の中央値は57,600ドルでした。また、MLIS取得者が就く一般的な職は、学校図書館員、図書館管理者、レファレンスライブラリアンとしており、その雇用予測は2020年までに8.5%増加という結果でした。年収と雇用予測の両者が低いスコアだったことがワースト1位となった理由だとしています。

記者は最後に、年収や雇用予測だけではなく、働く人のワークライフバランスや満足度について考えることも重要であると締めくくっています。

The Best And Worst Master’s Degrees For Jobs(Forbes 2012/6/8付け記事)
http://www.forbes.com/sites/jacquelynsmith/2012/06/08/the-best-and-worst-masters-degrees-for-jobs-2/

“就職に有利な修士号ベスト10”、“取っても無駄な修士号ワースト10” フォーブス発表(IRORIO 2012/6/14付け記事)
http://irorio.jp/sousuke/20120614/12230/

参考:
CA1737 – 米国の図書館就職事情 / 田中あずさ
http://current.ndl.go.jp/ca1737

E1207 – 2011年版図書館職員の職業満足度調査(米国)
http://current.ndl.go.jp/e1207

E1188 – 図書館情報学修士号は価値あるものですか? 2つの調査から
http://current.ndl.go.jp/e1188

図書館情報学修士号を取得した者のための61種の仕事(記事紹介)
http://current.ndl.go.jp/node/19891