職場における子ども:図書館のポリシー決定における試み(米国)(文献紹介)

米国図書館協会(ALA)の部会“Core: Leadership, Infrastructure, Futures”が刊行する“Library Leadership & Management”誌の第37巻第3号(2024年)に、米・ブリガムヤング大学図書館員のSharolyn Swenson氏等による論文“Children in the Workplace: An Exploration in Library Policy Making”が掲載されています。

職場に子どもを連れていくことは、図書館を含む多くの職場で増えてきているとし、論文では、筆者等が所属するブリガムヤング大学図書館における対応や取組について述べられています。

同学にはキャンパス内に託児施設はなく、また保育に関して大学としての明確なポリシーは策定されていないとあります。同学図書館では約160人の職員のうち約40%に18歳以下の子どもがおり、子どもを職場に連れてきている職員もいたことから、図書館の管理部門は保育ポリシーの必要性を認識したとしています。そして、この問題について検討するため、子どものいる大学図書館員から成るタスクフォースが編成され、職場に子どもを連れてくる職員に関するポリシーの草案作成に着手しました。

論文では、タスクフォースがポリシーを作成するに当たって講じた取組や、図書館員に対して実施されたアンケート調査の結果等が紹介されています。

Swenson, Sharolyn et al. Children in the Workplace: An Exploration in Library Policy Making. Library Leadership & Management, 2024, 37(3).
https://doi.org/10.5860/llm.v37i3.7579

参考:
仕事と家庭の両立:子どもを持つ女性図書館員の調査(文献紹介) [2022年12月07日]
https://current.ndl.go.jp/car/167533

米・ブリガムヤング大学、女性向け新聞に掲載された広告の画像を検索・閲覧できるデータベースを公開 [2021年07月29日]
https://current.ndl.go.jp/car/44504