日本の3機関がSCOAP3に参加 参加国は28に、必要経費の8割をカバー(※訂正あり)

高エネルギー加速器研究機構(KEK)、国立情報学研究所(NII)、国公私立大学図書館協力委員会(CCJUL)が、欧州原子力研究開発機構(CERN)が中心となって進めているオープンアクセスプロジェクト“SCOAP3”へ参加したと発表されました。SCOAP3は、図書館等が学術雑誌の購読費に使っていた資金を転用することで国ごとに分担金を集め、高エネルギー物理学分野のコアジャーナルをオープンアクセスにするというものです。日本の参加によって、SCOAP3参加国は28になり、必要な予算枠である年間1,000万ユーロのうち80.5%が確保できたとされています。

Partnership of Japanese institutions join SCOAP3 (SCOAP3 2011/9/21付けニュース)
http://scoap3.org/news/news87.html

※記事の訂正について(2011/9/27追記)
当記事の当初の掲載時には、「日本の分担金をこの3機関が負担することなります。」という記述がありましたが、記事掲載後に、国立情報学研究所より、今回のニュースは3者による「関心表明書(Expression of Interest:EoI)」が提出されたものであり、経費の分担方法等の具体的な方策は今後関係者で検討することになっている、という旨の指摘があったため、該当記述を削除いたしました。お詫びして訂正いたします。

参考:
E812 – 高エネルギー物理学は再び学術情報流通に革新をもたらすか?
http://current.ndl.go.jp/e812

CA1684 – オープンアクセス・オプションとその被引用に対する効果 / 時実象一
http://current.ndl.go.jp/ca1684