スペインで、オープンソースのeXtensible Catalog(XC)を採用した総合目録開発プロジェクトが進行中で、その報告書の英語版“Common Access Point for the General State Authority Libraries”が公開されています。
このプロジェクトを進めているのは、2009年9月22日に立ち上がった、スペイン国立図書館や文化庁などの省庁が参加する“BAGE Union Catalog Working Group”というWGだそうです。同WGでは図書館システムと総合目録“Punto de Consulta Único”(PCU。英語では“Common Access Point”)の開発を目的としており、前者についてはオープンソースのKohaを用いた“Kobli”という図書館システムの開発が進められているようです。
PCU開発プロジェクトについてまとめられた同報告書は6章から成っており、4章でPCUの設計について説明されています。システム概要図(27ページの図5)によると、国内図書館の目録データをOAI-PMH経由でPCUに集めて総合目録を作りあげるというもののようで、各図書館システムとはNCIPによる連携も行うようです。また、PCUのデータはウェブで検索するだけでなく、SRUやOAI-PMHといったプロトコルでの出力への対応のほか、Linked Data形式での提供も行われるようです。
Common Access Point for the General State Authority Libraries : Project Report (PDF文書:58ページ)
http://travesia.mcu.es/portalnb/jspui/bitstream/10421/5601/1/pcu-en.pdf
Common Access Point for the Spanish General State Authority Libraries: report available (NGC4LIB 2011/8/25付け)
http://permalink.gmane.org/gmane.culture.libraries.ngc4lib/9527
eXtensible Catalog
http://www.extensiblecatalog.org/
Koha-Kobli
http://kobli.bage.es/