2023年7月5日、米・ハワイ大学マノア校が、江戸時代の捕鯨の様子を描いた絵巻「鯨魚覧笑録」(二巻)をデジタル化し公開したと発表しました。
絵巻「鯨魚覧笑録」は1819年に作成されたもので、江戸時代の捕鯨の全過程が描かれています。2020年にフランク・ホ―レー氏の遺族から同校の図書館に寄贈されました。
絵巻の保存作業は2021年開始後6か月かけて行われ、その後デジタル化の計画が進められました。デジタル化は2022年12月に完了し、また資料の紹介、目録、注釈を掲載したStoryMapは2023年6月に完成したとあります。公開された絵巻の画像はIIIFに対応しています。
絵巻の長さはそれぞれ39フィート(約12メートル)と35フィート(約11メートル)で、そのデジタル化プロジェクトは同館にとって過去最大かつ最も困難なものであったと述べられています。同館では、2022年8月にデジタル化ラボの機能が強化され、新しい高品質の画像処理機器等を備えたスペースが設置されたとあります。
Rare 200-year-old Japanese scrolls made accessible worldwide(University of Hawaiʻi, 2023/7/5)
http://www.hawaii.edu/news/article.php?aId=12668
Geigyo ranshōroku — 鯨魚鑬笑録(University of Hawaiʻi)
https://libweb.hawaii.edu/exhibits/?manifest=https://libweb.hawaii.edu/manifests/geigyo_ranshoroku.json
Geigyo ranshōroku — 鯨魚鑬笑録(StoryMaps, 2023/6/4)
https://storymaps.arcgis.com/stories/57a53951c30645ab87402ad3a8c367fb
参考:
米・ハワイ大学マノア校ハミルトン図書館、フランク・ホ―レー氏の遺族から江戸時代の捕鯨の様子を描いた絵巻「鯨魚覧笑録」(二巻)の寄贈を受ける:同館「阪巻・宝玲文庫」の一部に [2020年01月29日]
https://current.ndl.go.jp/car/40085