カレントアウェアネス
No.237 1999.05.20
CA1256
アジア・オセアニア地域国立図書館への窓口
−CDNLAO Website−
かねがねオーストラリア国立図書館のホートン(W. Horton)館長が地域内の活動を活性化すべく提唱していたアジア・オセアニア地域国立図書館長会議(Conference of Directors of National Libraries in Asia and Oceania,以下CDNLAO)のウェブサイト(使用言語は英語)が公開された。
昨年11月,パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで開催された第7回会議で試作版が紹介された。域内の国立図書館の概要,コレクション等がウェッブ上で容易にわかるようになり,今後アジア・オセアニア地域国立図書館の情報の窓口となるこのサイト(
現在提供されている情報は,1) CDNLAOについて,2) 第1回から第7回までの会議の紹介,3) 28カ国の国立図書館の概要,4) 域内で進んでいるプロジェクトや協力事業等である。その他各種関連情報も搭載されている。
当館が編集を担当しているCDNLAO Newsletterは,33号(1998.11)から紙と電子の両媒体で刊行されることとなったが,電子媒体の方はいずれこのサイトでアクセス可能となる。
2) では第7回会議の模様が伝えられ,会議に提出された国別報告も一部読むことができる。3) はこのサイトの核心となる部分であり,「Member Libraries」の中から国名をクリックすると,その国の国立図書館の基本データ(館長名,各種アドレス,設置法等)がならび,設立・建物(写真入り)・運営管理・コレクション・サービスについて最新の情報が得られる。
ホームページには,CDNLAOがカバーする地域−北はモンゴルから南はニュージーランドまで,西はパキスタンからオセアニアのソロモン諸島まで,アジア・オセアニア地域の地図が表示されているが,この地域の広大な距離を克服する情報の流通手段として今回公開されたウェブサイトの果たす役割は大きいと言える。
枝松 栄(えだまつさかえ)
Ref:枝松栄 第7回アジア・オセアニア地域国立図書館長会議,パプアニューギニア図書館協会総会に出席して 国立国会図書館月報(456)12-17,1999