4.3. 子どもの読書に関する教育学的研究

 教育における子どもの情報行動は,「読書」「学習」「情報」の3つの側面からとらえることができる。このうち,本稿では,読書を学校教育の側面から捉えた論考などを中心に整理した。

4.3.1. 学校教育における読書の位置づけ

 読書に関わる研究は,理論,実験,調査の3種類に大別することができる。また,そのアプローチの側面も教育,心理,言語学,社会学など多様である。本稿では教育の側面からのアプローチを中心に,子どもの読書に限定して整理する。

 学校教育の側面から見た場合,「読書」そのものを対象におこなわれている研究は,学校図書館をフィールドとして扱われたものや認知心理学的アプローチのものが大半である。学校教育のカリキュラムに深く関連するものは,主に国語科教育との関連が深い。この関連の深さは,教育関係の逐次刊行物における特集の組み方を見るとよくわかる。読書に関する特集のほとんどには国語科教育1が,国語や読解に関する特集には必ずと言っていいほど読書2がキーワードとして登場する。その点では,学校教育のカリキュラムというフィールドで読書を捉えるとすれば,現在までの歴史の中で,その中心的役割を担ってきたのは国語科教育であるといえるであろう。そこで,次節では国語科教育における「読み」の指導の変遷をおおまかにとらえてみたい。

4.3.2. 国語科教育における「読み」の指導に対する捉え方の変遷

 過去20年間の国語科教育に関する議論を概観すると,大きく分けて2つの時代があるといえる。1980年代後半から1990年代前半にかけての,「読者論」に基づく「読み」の指導が注目された時代と,2000年以降の,PISAの結果をもとにした議論の多い時代である。また,後者に関しては,2000年ごろからしばらくは国語科教育における読書の重要性について,2004年ごろからは「PISA型読解能力」の育成についての議論が活発になっているといえるだろう。

 前者の「読者論」に基づく「読み」の指導に関する研究については,教材研究が多く,竹長吉正がその主な文献の解題を作成している(竹長 1995)。国語科教育における「読者論」への注目が1980年代であることは,国語科教育における「読者論」を扱った文献の集中ぶりからもうかがえるが,1960年代にはすでに外山滋比古によって「読者論」が紹介されている(外山 1961)。ここで外山は,「修辞的残像」ということばを使って,「読む」という行為を説明している。つまり,もともと一つ一つ断絶した単位のつながりから成っている言葉は,その隣接の単位との間につねに言語空間が認められるにもかかわらず,「読む」作業の中で人間はその言葉を連続したひとつの流れの中でとらえる。この働きを助けるのが「修辞的残像」またその逆の動きを示す「遡像作用」であり,論理的な思考だけではなくイメージする力が加わって初めて可能になる。そして,原型のテクストの残曳とそれに加えられたヴァリエーション3を知的快感とするには,読者の側にある程度の洗練が必要であるとしているのである。1960年代当時,この「読者論」を取り入れた国語教育論は皆無ではなかったものの,あまり目立たなかったのは,現場に十分浸透するほどこの理論が成熟していなかったためであろうと竹長は分析している。(竹長 1995, p.7-8)。

 1980年代を中心に,国語科教育の中で論じられたこれらの「読者論」の多くは,一般的な読書研究の流れの中で,Jauss(1970)や Iser(1976)によって提唱された受容理論をもとにしたものである。1980年代から1990年代にかけては,「読者論」に基づく国語科における「読み」の教育が注目された時期といえるだろう4

 国語科教育の指導方法では,この「読者論」をもとにして,ただひとつの「正しい」解釈にたどりつくという従来の読解指導から,主体的な読み,すなわち個々の人生における体験が基礎となる読みを文学教育の中で導き出そうとする「読み」の指導への変革を図る国語科教育が注目された。この考えは,当時の国語科教育界にひとつの新風を吹き込んだものの,じゅうぶんな成果を挙げられなかったとも考えられており,その理由として浜本純逸は,主体的な読みを探りながらも最後には「主題を読みとる」ことを求めてしまう日本の文学教育にその原因があるとしている(浜本1986)。井上一郎は,国語科教育界において,この「読者論」には賛否両論があったが,「読者論」は作品論・作家論と並んで受け入れるべき文学理論であり,むしろ「読者論」は文学理論であるのに国語教育論と同義のように受け取るケースがあることに注意を促している(井上 1993)。そして,(1)国語科教育の関連において,読書行為成立の条件と過程の両面から「読者論」に考察を加える必要があること,(2)授業は文学理論が対象としている個人の読書行為とは本質的な差異があるため,授業という特殊な集団読書における読みのパラダイムの本質を究明する必要があること,(3)授業の中の指導対象としての子どもを一人の読者として捉え直す必要があること,など7つの指導の研究課題5を挙げ,国語科教育に「読者論」を取り入れるためには,そのままを取り入れるのではなく,教材研究論や授業研究論と統合する必要があることを示唆している。また,この時期の国語科教育における「読者論」の捉え方や位置づけの変遷は田近洵一が整理している(田近2000)。さらに,田近は近年,この「読者論」に基づく「読み」の教育が廃れてきた背景には,1980年代後半に取り入れられた「読者論」は国語科教育の中では,読者に視点を置き,読者の「読み」の主体性を尊重してきたものの,教材である文学作品と読者との関係や読者の読書行為については,その位置づけを曖昧にしてきたために,「主体的な」読者ではなく「孤独な」読者を生み出してしまったことがあるとしている。

 後者のPISAの結果をもとにした議論は,2000年のPISA については,読書そのものの意義を重視する点が注目されているが,2003年のPISA 及び2006年のPISAの結果からは,情報を活用する力や思考力と深く結びつく形での「読解能力」の育成6が注目されている(笹山 2008)。この転換に関しては,桃原千英子らが,2000年の読解リテラシーの調査結果にくらべ2003年のそれが日本の15歳に関しては低下したことによる「PISAショック」を原因として挙げており,このことによって教室における言語行為の質の転換が求められたと指摘している(桃原, 松本 2007)。転換後に関しては,特に,国語科以外の教科7において,批判的思考力や科学リテラシーなどの概念とともに,「読解能力」ということばが従来の国語科教育における読解ではなく,統計などを含めた情報を読み取る力として使われている点が興味深い(奥谷ほか 2007, 大西 2007)。2000年以前には,国語科教育の中で文学作品や説明文を読み,理解するという意味で使われていた「読解」という語が,統計や図表の読み取りも含めた文章の理解へと転換されたと考えることができるであろう。このことは国語科教育における読解指導の変換にもつながっており(佐藤2007),さらに,この「読解」というキーワードを軸に持ってくることによって,今まであまり関係のなかった国語科と理科の連携(中山2007)など,新しいカリキュラムの相関関係が登場してくるなどの動きが見られる。また,この議論においては,学術研究よりもむしろ教育施策や教育現場における指導の方向性や方法としての議論が活発であるといえるだろう。

 この20年間における国語科教育と読書との関連を見ると,この2者は決して切り離されたものではなく,常に相互関連があるものととらえられていることがわかる。しかし,具体的な内容をみていくと,「読書」と「読解」が別のものである8とされながらも,その区別が非常に曖昧であることがうかがえる。1980年代から1990年代における「読み」というキーワードによる「読書」と「読解」の曖昧さから,現在は「読解リテラシー」というキーワードによる学校教育カリキュラムの中の「読解」の意味や教科の広範化など,いくつかの要素が交じり合って,学校教育における「読書」の位置づけをより不明確にしているとも捉えることができ,この区別の明確化,もしくは関連性の明示が,国語科教育における読書の位置づけを考える際の重要な課題となるといえるだろう。

4.3.3. 子どもの読書に関する研究の動向

 前節では,国語科教育と関連の深い読書研究について述べたが,この節では,その周辺も含む全体の傾向を簡潔に整理する。子どもの読書に関する研究は,そのアプローチの方法から,理論研究・実験的研究・調査の3種類に大別でき,また,文献としては,事例報告が大きな割合を占めることもひとつの特徴といえるだろう。

 理論研究は,割合としては少なく,上記の「読者論」に関する文献以外では,代表的なものを挙げるとすれば,古いもので,阪本一郎(1977),近年では立田慶裕(2004-2006,2006)の研究を挙げることができるだろう。また,米国の文献ではあるが,Rossら(2005) は,これまでの読書研究を整理し,教育や図書館との関連性に言及しているだけではなく,子どもたちの読書習慣の形成や新しいメディアとその読みの関係,ヤングアダルトや成人の読書の形態についても整理している。

 実験的研究は,主に認知心理学分野や教育心理学分野でおこなわれている。その研究テーマは,(1)幼児の言語獲得を含む読書・読解能力の発達過程を分析したもの,(2) 子どもの読書行動に家庭環境などが及ぼす影響を分析したもの(嘉数ほか 2003) が主として挙げられ,その他に眼球運動や脳への言葉の伝達など身体的発達に関するもの(三根ほか 2007) などがある。(1)に関しては,ハンディキャップを持つ子どもたちの言語獲得の研究もあり,主に自閉症9や失読症(鳥居 1981)のケースの実践研究などが見られる。音声や文字と言語獲得との関連を示す研究(小林 1998)はあったが,読書や読み聞かせに関する学術的な研究はほとんど見られなかった。就学前後と小学生児童の読解能力の発達過程に関しては,ひらがなの読みの習得時期や語彙力と読解能力の関連を連続して調査した高橋登の一連の文献(高橋 1996a, 1996b, 1999, 2001)がある。(2)には,親がどのように子どもたちに絵本を読んでいるか,を調査分析した谷川賀苗の論文(谷川 2006)や 絵本の読み聞かせを含む家庭の読書環境が幼児の社会的認知や心の理論に及ぼす影響について分析しようとした嘉数朝子らの論文(嘉数ほか 2004)がある。また,秋田喜代美が質問紙調査を通して実施した小中学生の読書行動に家庭環境が及ぼす影響の分析(秋田 1992)に対し,家庭環境には遺伝的要素も大きいとして,行動遺伝学的観点から質問紙調査をおこなった安藤寿康の追試(安藤 1996)があり,並べて読むと視点の違いがわかって興味深い。

 子どもの読書に関する調査で,継続的におこなわれているのは,全国学校図書館協議会と毎日新聞社がおこなっている学校読書調査10である。学校読書調査は,1954年以降毎年実施され,すでに50年分を超えるデータが蓄積されている。この調査では,「読んだ本の冊数」「読んだ雑誌の冊数」「本を読まない児童生徒の人数」「読んだ本の書名」「読んだ雑誌の誌名」が毎年継続して調査され,それ以外に,2007年度はコミック本の購入状況や一斉読書の時間の有無を尋ねるなど,その年ごとに違う質問項目もある。これらの結果の経年変化を見ていくと,たとえば児童・生徒の読書傾向は,新しく登場したメディアや社会的な話題に影響されていることがわかる。例えば,近年の特徴として2002~2007年を見てみると,2002年の第48回学校読書調査の結果では,ちょうど『ハリー・ポッター』全盛期で,『ハリー・ポッターシリーズ』をはじめとし,『指輪物語』など,映画化されたファンタジーがよく読まれていることが明らかになった(毎日新聞社 2003)。また2004年の第50回学校読書調査では『世界の中心で,愛をさけぶ』などのメガヒットの出版物が人気の上位に入っている(毎日新聞社 2005)。さらに2007年の第53回学校読書調査の結果では,読書傾向のひとつの特徴としてケータイ小説が挙がっている(全国SLA研究・調査部 2007)。これ以外に,子どもやヤングアダルトの読書に関連した調査として,新しいタイプのケータイ読書などと関連する調査11や子どもの読書習慣形成に家庭が与える影響を考えるためにおこなわれた調査(日本経済研究所 2005)などが見られる。しかし,その多くは,その時期のニーズに合わせておこなわれているという点では興味深いが,継続的におこなわれているものが学校読書調査以外ほとんどないために,時代の変化や子どもの成長という多様な視点から,多様な調査結果に基づく分析が十分にできず,その点がこれからの課題であるといえるだろう。

 これらの研究は,それぞれの分野や機関が独立しておこなっているために,実験や調査の結果が相互に結びついて,理論研究に成熟するケースがほとんどない。特に調査においては,それぞれの調査に関する分析は実施されているものの,経年的な変化や子どもの発達段階を追跡して,実験や調査を分析し,その結果を理論化し,それを現場で適用する,というシステムができあがっていない。このようなシステム化は,海外では,Booktrust12やNational Literacy Trust13などが手がけており,今後その研究成果が期待できるところである。

4.3.4. おわりに

 今回は,教育という側面から読書をとらえた文献を整理した。この流れを整理していく中で,今回の研究テーマ「子どもの情報行動」を教育的側面から整理するにあたっての課題がひとつ浮き彫りになった。それは,1.3.で堀川が述べているように「読書」を「情報行動」の一部としてとらえることができるにもかかわらず,教育学的な研究を概観すると,「読書」と「情報利用」が,そのほとんどで切り離されて論じられていることである。「読書」については,学校では学校図書館か国語科教育の中で論じられる。もしくは,読書の推進をメインと考えるところからは,学校図書館の利用もしくは朝の読書の促進がその中心である。それに対して,「情報利用」については,国語科教育ではほとんど論じられることがなく,その多くは,「総合的な学習」「情報科」「理科」「社会科」など別の教科と結びついており(清水ほか 2003,井上, 林2003),また,子ども自身の「情報利用」よりも,教員の「情報機器の利用」による教育の変革という側面14からとらえられていることが多い。しかし,情報源もしくは情報メディアには通常活字メディアも含まれ,その点では,「情報」の概念が教育界において若干錯綜しているともいえる。

 今後,子どもの情報行動を研究していく際に,教育的アプローチにおける「情報行動」の範囲の明確化がなされていく必要があるだろう。(岩崎)

  1. 子どもの読書に関する特集に国語科教育に関する記事が掲載されている主な文献には以下のものがある。

    (1) 学校図書館.特集 読書の質を高める. 2006, 669, p.14-42.
    国語科教育関連の記事としては,充実した読書を生む国語の授業(荒木 久美子, p.28-30)などがある。
    (2) 日本語学. 特集 読書活動と学校. 2005, 24, p.6-196.
    国語科教育関連の記事としては,国語力を高める読書(甲斐睦朗, p.6-11)などがある。
    (3) 日本文学. 特集 変容する読書論・読者論. 2003, 52(1), p.1-5.
    国語科教育関連の記事としては,国語教育における「読書」「読者」の位置づけ(上谷順三郎, p.51-57)などがある。
    (4) 教育と医学. 特集 子どもと読書. 1997, 45(1), p.2-69.
    国語科教育関連の記事としては,国語教育と読書指導–個性読みの育成を(野地潤家, p.41-46)などがある。
    (5) 児童心理.特集 情報化社会と子どもの読書. 1991, 45(12), p.1449-1562, p.1567-1594.
    国語化教育関連の記事としては, 読書好きな子をつくる国語の授業 (吉川 五男,p.1497-1500)などがある。

  2. 国語科教育に関する特集に読書に関する記事が掲載されている主な文献には以下のものがある。

    (1) 初等教育資料. 特集 学校教育全体で取り組む国語力の育成. 2007, 821, p.1-41.
    読書関連の記事としては,指導事例 読書活動を生かした国語力育成のための学習指導(福岡市立東光小学校 p.22-27)などがある。
    (2) 教育時評. 特集 これからの国語教育. 2007, 11, p.2-33.
    読書関連の記事としては,学校における国語教育の実践「読書指導」(中田義弘 p.30-33)などがある。
    (3) 教育委員会月報. 特集 これからの時代に求められる国語力. 2005, 57(3), p.2-37.
    読書関連の記事としては,楽しくなければ読書じゃない(阿刀田高 p.2-4),事例紹介 「マイブック」を持った喜びが子どもを変える ブックリレーションの試み(村上 淳子 p.30-33)などがある。
    (4) 教職研修. 特集 「国語力」の向上をどう図っていくか–文化審議会国語分科会「審議経過の概要」をふまえて. 2005, 31(9), p.29-77.
    読書関連の記事としては,読書活動をどう充実するか(蛭田 正朝 p.62-65)などがある。

  3. ここで,外山は,そろそろお伽話に飽きてきた子どもに,桃太郎の「おじいさん」が山ではなく川に洗濯に行った話をすると新鮮な刺戟を感ずることができる,という例を挙げている。
  4. 「読者論」という語の入った文献が多く見られる。(以下はその一部である。)

    (1) 田近洵一, 浜本純逸, 府川源一郎編 (1995). 「読者論」に立つ読みの指導 小学校低学年編. 東洋館出版社.
    (2)田近洵一, 浜本純逸, 府川源一郎編 (1995). 「読者論」に立つ読みの指導 小学校中学年編. 東洋館出版社.
    (3)田近洵一, 浜本純逸, 府川源一郎編 (1995). 「読者論」に立つ読みの指導 小学校高学年編. 東洋館出版社.
    (4)田近洵一, 浜本純逸, 府川源一郎編 (1995). 「読者論」に立つ読みの指導 中学校編. 東洋館出版社.
    (5)萬屋秀雄(1997). 読書感想文の読者論的研究. 明治図書.
  5. 本文に挙げた他,以下4つの課題を提示している。

    (1)実際の指導法に見られる教師の読みのパラダイムの理論的解明
    (2)読者論を踏まえた多様な読みの授業の構想
    (3)読書行為の実践の結果の提示
    (4)読者論から見た国語学力・読解力の解明

  6. 笹山(2008)は,読解リテラシーと批判的思考力との間に相関関係があると結論付けている。
  7. 奥谷ほか(2007)では,PISAの示す読解リテラシー調査の目的は,読解の知識や技能を実生活で直面する課題にどの程度活用できるか評価することであるとして,小学校の理科の授業の中でルーブリックを利用した読解リテラシー育成を実地に行い,それをまとめている。
  8. 高木(2000)は日本の国語科教育における「読解指導」の変遷を整理しているが,その中でも「読書指導」の中に「読解指導」が含まれるという文献もありながら,「読み」=「読解」という理解があることをうかがい知ることができる,としている。
  9. たとえば,以下の論文がある。
    田実潔(2005). 軽度自閉症児に対する他者の心情理解と表現についての実践研究 : 絵本を用いた表現言語獲得指導事例. 北星学園大学社会福祉学部北星論集. 42. p. 117-126.
  10. 学校読書調査の結果は,速報が毎年『学校図書館』11月号や毎日新聞にその年のうちに掲載され,翌年単行書『読書世論調査』(毎日新聞社発行)に全結果が収載される。また,1970年の調査分までは,現在大空社から復刻されている。
  11. TOHAN. 電車内の読書〈でんどく〉事情を調査―前回調査より読書率上昇. 2007.11.29. http://www.tohan.jp/tohan-news/07-11-29b.html, (参照2008-03-20).
    年代別の結果(http://www.tohan.jp/tohan-news/07-11-29b-002.jpg)を見ると,20歳未満の年代では20~59歳の年代と比べて,書籍を読む人の割合が半分強であるのに対し,携帯電話の利用率は圧倒的に多く,特に女性層では2倍以上になっていることがわかる。分析では,この利用率の違いが,ケータイ小説のヒットを生む一因となったのでは,としている。
  12. Booktrust は,学術的な関心が寄せられ続けたことがブックスタートの成功や向上に役立ったとして,ブックスタートに関する学術論文や調査をホームページ上で公表している。また,実際に使用したブックスタートパックの中身の評価も実施している。なお,成果は下記のURLで公開されている。
    http://www.bookstart.co.uk/Press-and-Research/Research, (参照2008-03-20).
  13. National Literacy Trust は,研究結果を研究者,実施者,行政担当者に公表することで,実施するプログラムを向上できるとして,学術論文や報告書をホームページ上で公表している。この中には,子どもの読書の実態調査やPISAの結果に基づいて実施された子どもの社会的環境と読書との関連の研究成果などがある。なお,成果は下記のURLで公開されている。
    http://www.literacytrust.org.uk/Research/researchindex3.html, (参照2008-03-20).
  14. 例として,以下の文献がある。

    (1) 田代久美, 成田忠雄(2002). マップ型学習調査システム利用による総合的な学習「バリアフリーのまちづくり」の開発・支援. 電子情報通信学会技術研究報告. 101(609), p.33-38.
    (2) 天野純子, 力宗幸男(2004).読み書きに困難をもつ子どものための学習支援システムの構築.電子情報通信学会技術研究報告. 104(310), p.7-12.
    (3) 加藤尚裕, 高野勉, 二階堂朝光, 櫻井誠(2006). 小学校理科Web配信型デジタル教材の開発とその利用. 九州女子大学紀要. 人文・社会科学編. 43(3), p.33-49.

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