英国図書館(BL)、職員の男女間賃金格差に関する年次レポート(2020年調査)を発表

2021年6月18日、英国図書館(BL)は、同館職員の男女間賃金格差に関する年次レポート(2020年調査)を発表しました。

2010年平等法に関する2017年男女間賃金格差情報規則(Equality Act 2010 (Gender Pay Gap Information) Regulations 2017)によって、250人以上の雇用者を有する事業主に報告が義務付けられているものであり、2018年1月、2019年1月、2020年1月に続いて4回目の報告となります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって報告義務は一時的に停止されているものの、BLでは従来どおりに最新の数値を報告することとした、と述べています。

暫定の全国平均賃金格差(中央値)は14.6%である一方で、同館での中央値は現状1.86%であり、2019年調査での中央値(2.04%)よりも改善しています。これは、「図書館、文書館、博物館、その他の文化活動」部門での中央値(6.6%)よりも良好であるとしています。なお、今回の発表から、他機関での例を参考に、発表での見出しの数値が平均値から中央値に変更されています。

発表によれば、BLでは引き続き、2023年までに同館職員の男女間賃金格差をなくすという目標に取り組みます。また、ジェンダー平等はBLが発表を予定している「人材戦略」(People Strategy)においても重要な要素となると述べています。

British Library publishes latest Gender Pay Gap information(BL, 2021/6/18)
https://www.bl.uk/press-releases/2021/june/gender-pay-gap-figure-published

参考:
英国図書館(BL)、職員の男女間賃金格差に関する年次レポート(2019年調査)を発表
Posted 2020年3月10日
https://current.ndl.go.jp/node/40453

英国図書館(BL)、職員の男女間賃金格差についてのレポートを発表
Posted 2019年2月8日
https://current.ndl.go.jp/node/37555

北米の研究図書館における男女の給与格差の経時的変化(文献紹介)
Posted 2020年5月15日
https://current.ndl.go.jp/node/40961

CA1197 – アメリカ合衆国の図書館における男女の賃金格差 / 星野絵里子
カレントアウェアネス No.226 1998.06.20
http://current.ndl.go.jp/ca1197