カレントアウェアネス-E
No.28 2003.12.17
E153
IFLA,デジタルレファレンスガイドラインを発表
国際図書館連盟(IFLA)レファレンス分科会が,11月4日,「IFLAデジタルレファレンスガイドライン」を公開した。
当分科会は,2001年,デジタルレファレンスサービス(DRS,CA1488参照)の国際的な協力関係構築の機運の中で,デジタルレファレンス基準プロジェクトを立ち上げた。これは従来のレファレンスや電子メールレファレンスのガイドラインを踏まえつつも,今の技術水準に相応しい新しいDRSのガイドラインや基準の策定を目標としたものであり,2002年12月にはガイドラインや基準の状況をコンパクトにまとめたレポートを発表している(E034参照)。
本ガイドラインは,これら一連のワークショップや委員会の議論を取りまとめたものであり,基準策定により,各国の図書館がその違いを超えて連携し,DRSの最も効果的かつ効率的(best practice)な提供を促進していくことを目的としている。
本文は,デジタルレファレンスの管理と実践の2つの章立てで構成されている。管理については,人員配置やスタッフトレーニングの重要性など,方針策定,企画立案から運営・評価に至る業務全般にわたって図書館管理者の責任について記述し,また実践については,実務担当者のために,回答内容やチャットの開始から終了に至る一連の業務について手引きを示している。