E117 – CILIPが高齢者のためのサービス指針を発表

カレントアウェアネス-E

No.21 2003.09.03

 

 E117

CILIPが高齢者のためのサービス指針を発表

 

 英国図書館・情報専門家協会(CILIP)は,高齢者のための図書館情報サービスの指針(Library and Information Services for Older People)を7月に発表した。情報への平等なアクセスの実現を使命に掲げるCILIPは,視覚や聴覚,その他の障害をもつ人々等の社会的弱者のためのサービス指針を2002年に相次いで発表しているが,今回の指針もその一環として位置付けられている。

 指針はまず,高齢者を紋切り型に捉えることの誤りを指摘し,多様なニーズをもつ高齢者を,特別なサポートを必要としない健康な高齢者,図書館を利用するのにあたって何らかの支援が必要な高齢者,図書館に来ることができない高齢者の3グループに分けて,サービス上の留意点や優れたサービスの実践例等を挙げている。また,図書館員の訓練の必要性に言及するとともに,高齢者関係団体・機関との連携の重要性も強調している。

 CILIPは今後も,学習障害者のためのサービスや多文化サービスに関する指針を作成していくとしている。

Ref:
http://www.cilip.org.uk/practice/olderpeople.html
http://www.cilip.org.uk/practice/equalopps.html