E1051 – Europeana,ユーザビリティと機能に関する調査の結果を発表

カレントアウェアネス-E

No.171 2010.05.19

 

 E1051

Europeana,ユーザビリティと機能に関する調査の結果を発表

 

 デジタル化した欧州の文化遺産を提供する “Europeana”(CA1632E862参照)は,サービスのユーザビリティと機能に関する調査を実施し,その最終報告書を2010年4月26日にウェブ公開した。現在利用できるEuropeanaはプロトタイプ版であり,2010年中に,1,000万点のコンテンツを有するVersion1.0が開発・公開される予定になっている。今回の調査結果は,今後のEuropeanaの開発に生かされるとのことである。

 調査は,ユーザのEuropeanaへの要望と,ユーザから見たプロトタイプ版の問題を明らかにすることを目的とし,オランダ,イタリア,ブルガリア,英国の各国在住の計89名を対象に実施された。調査対象者は,Europeanaの将来の中心的ユーザ層である若者が中心となっている。調査はいずれの国,いずれの対象者においても同様の手順に基づいており,(1) Europeanaの第一印象,(2) Europeanaを使って課題に取り組んだ後,Europeanaに対して抱いた印象,(3) Europeanaを継続して利用したいかどうかの意思,に関する情報が収集された。上記に加え,一部の調査対象者については,Europeanaを利用している際の視線追跡調査も実施している。

 調査の結果,Europeanaには次のようなことが求められていると分かった。

<コンテンツについて>

  • より多くの電子化された書籍や手稿とそれらを編集する機能
  • より多くの視聴覚資料・現代の書籍,写真,映画,音楽等の資料
  • 特に学生から)コンテンツのダウンロード機能,自分たちのコンテンツの投稿機能
  • メタデータの質の改善・検索結果をよりよく理解できるよう,より一層の翻訳補助機能
  • コンテンツの分類の改善

<機能/ユーザビリティについて>

  • 検索結果の表示順の改善・検索結果内での絞り込み機能
  • 言語に関連する機能の改善
  • ヘルプメニュー,FAQ,「専門家に聞く」といったサービス
  • (特に学生から)インターフェースのカスタマイズ
  • アイテム間のリンク

<ナビゲーションについて >

  • ウェブページのユーザの注目が集まり易い場所にナビゲーションを配置する等,ナビゲーションの仕組みの再検討

 調査結果を踏まえ報告書では,インターフェースのデザインから検索機能やメタデータの改善,ブランディングに関するものまで,多岐にわたる具体的な提案を行っている。今回の報告書の成果を受け,Version 1.0としてEuropeanaがどのように生まれ変わるのか,今後の展開が注目される。

Ref:
http://www.europeana.eu/portal/index.html
http://version1.europeana.eu/web/guest/news/-/blogs/europeana-publishes-user-testing-report
http://version1.europeana.eu/c/document_library/get_file?uuid=1c25ae28-9457-4b0f-be62-654a7cf6c5b7&groupId=10602
CA1632
E862