経済不況下で図書館の利用が急増-書店・出版社は苦境に(米国)

深刻な経済不況に見舞われている米国で、資料・情報を無料で利用できる図書館の利用が急増しているという報道が増えてきています。米国の3大テレビネットワークの1つ・NBCのニュースでは、利用の急増の一方で自治体の財政難の影響で、図書館運営が厳しい状況になっていることもあわせて紹介されています。

NBC Nightly News Discusses Library Use in a Tough Economy | ALA TechSource
http://www.alatechsource.org/blog/2008/12/nbc-nightly-news-discusses-library-use-in-a-tough-economy.html
(※ニュース動画を見ることができます)

このような中、Los Angeles Times紙は、図書館の利用増と自治体の財政難による影響を紹介した上で、書店や出版社についても話を広げています。本を買うのをやめ、図書館で借りるようになる人が増えるにつれ、書店は大きく売り上げを落としています。大手の書店Barnes & Noble社は第3四半期に大きく損失があったことを報告し、Amazon.com社は年末の売り上げ予測を下方修正しているとのことです。また出版社も、本の売れ行きの不調に加え、キャッシュフローを確保したい書店からの返本が増加していることもあり、同様に厳しい状況のようです。Random House社は、現従業員の年金を凍結しているほか、レイオフに踏み切っている出版社も出ているようです。

More people checking out the library to save money – Los Angeles Times
http://www.latimes.com/business/la-fi-pennywise3-2008dec03,0,2653644.story