英国のインターネット上の違法情報監視団体IWF、Wikipediaの特定記事への英国内からのアクセスを遮断

英国のインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)が出資して作られた、インターネット上の違法情報を監視するホットライン運営団体“Internet Watch Foundation(IWF)”が、各ISPを通じてWikipediaの特定の記事への、英国内からのアクセスを遮断する措置を取りました。これにより、95%の英国のインターネット利用者は、当該の記事へのアクセスができなくなっているとのことです。IWFによると、当該の記事には違法の可能性がある、18歳未満だと推測される児童を性的に虐待していると思われる画像が使用されているが、Wikipediaサイトが英国外で運営されているため、アクセスを遮断することにした、とのことです。これに対し、Wikipediaを運営するWikimedia Foundationは、

・当該の記事または画像を(公式に)違法だとしている国は見当たらないこと
・Amazon等で当該の画像は見られること
・当該の画像を含む商品は英国内で誰でも購入できること
・画像だけでなく記事全体へのアクセスを遮断していること

を理由に、IWFにアクセス遮断措置の撤回を求めています。

IWF statement regarding Wikipedia URL
http://www.iwf.org.uk/media/news.250.htm
(※IWF側の説明)

Censorship in the United Kingdom disenfranchises tens of thousands of Wikipedia editors
http://wikimediafoundation.org/wiki/Press_releases/Censorship_of_WP_in_the_UK_Dec_2008

Censorship of WP in the UK Dec 2008QA
http://wikimediafoundation.org/wiki/Censorship_of_WP_in_the_UK_Dec_2008QA
(※Wikimedia Foundation側の説明とFAQ)