1ドルの投資で5.5ドルのリターン:ROIで測る図書館の経済効果(米国)

米国では近年公共図書館の経済効果を測る動きが活発です。ペンシルバニア図書館協会が、州内の公共図書館約500館への税金投入と地域経済に与えた効果を投資対効果(ROI: Return on Investment)の指標で測った調査結果レポートを発表しています。

調査結果によると、税金1ドルあたり5.5ドルの経済効果が生まれており、もし全ての図書館がなくなったとすると、総額13億ドルの経済損失になると推計されるとしています。

同時に、住民へのアンケートも行われています。成人の50%以上が図書館を使っており、1年間で約4000万人の来館者数となっている、また13%はリモートアクセスのサービスを使っており、1000万件のリモートアクセス件数になっているとのことです。

Public Libraries Return $5.50 in Benefits for Every $1 in Tax Support, Study Says
http://www.prnewswire.com/cgi-bin/stories.pl?ACCT=109&STORY=
/www/story/06-12-2007/0004606735&EDATE=

Taxpayer Return-on-Investment (ROI) in Pennsylvania Public Libraries
http://www.statelibrary.state.pa.us/libraries/lib/libraries/PAROIreportFINAL7.pdf

参考:
E655 (No.108) – 公共図書館の価値を,どのように評価し,そして伝えるか?
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/cae/item.php?itemid=672
CA1627 (No.291) – 動向レビュー:図書館のもたらす経済効果 / 池内淳
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=1065