米国アーキビスト協会(SAA)とIthaka S+R、アーキビストを対象とした第2回全国調査の報告書を公開

2022年8月22日、米国アーキビスト協会(SAA)とIthaka S+Rが、アーキビストを対象とした第2回全国調査 “A*CENSUS II: All Archivists Survey”の調査結果に関する報告書を公開しました。

今回の調査は2021年10月に開始されたもので、報告書によると、初回の2004年の調査以降で個々のアーキビストおよびメモリーワーカー(memory workers)を対象とした唯一の全国調査とあります。

今回の調査では前回の全国調査を発展させ、多様性、公平性、包摂性、アクセシビリティ、コミュニティアーカイブ、学生ローン債務など、新たな調査分野を含んでいるとしています。雇用、給与、学歴、人口統計などの主要なトピックに関するデータ以外に、就職先、部門の特徴、またこの分野の主要な問題に関する個人の視点なども収集されています。調査で収集されたデータにより、特に人種/民族性と性別に焦点を当てて、時間の経過に伴うアーカイブ専門職の人口構成の変化を要約することもできるとしています。

調査には5,699人のアーキビストとメモリーワーカーが回答し、調査結果の主なポイントとして、以下等が挙げられています。

・図書館学修士(MLS)/図書館情報学修士(MLIS)の学位は重要性が増している一方で、学生ローン債務が発生する可能性も高くなっている。
・前回の2004年の調査以降、アーカイブ専門職におけるBIPOCの割合は2倍になっている。
・回答者の5人に1人は、今後5年以内にアーカイブ専門職を辞めることを検討している。

Read the A*CENSUS II: All Archivists Survey Report(SAA,2022/8/22)
https://www2.archivists.org/news/2022/read-the-acensus-ii-all-archivists-survey-report

A*CENSUS II All Archivists Survey Report
https://doi.org/10.18665/sr.317224