米・アイオワ州立大学におけるオープンアクセス契約と研究者の機会の拡大(記事紹介)

米・アイオワ州立大学(ISU)図書館は、2021年10月13日付で、オープンアクセス(OA)契約と研究者の機会の拡大について述べた記事を公開しました。

ISUは、2019年にDe Gruyterと初めてオープンアクセス契約を締結しました。以降、PLOS、Frontiers、オックスフォード大学出版局(OUP)、Wiley等の10を超える出版者とOA契約を取り交わしてきました。

初期のオープンアクセス契約のインパクトは僅かでしたが、2020年にはISU教員による200報以上のジャーナル論文の出版をサポートしました。インパクトが大きくなった要因として、より多くの研究者が大学図書館の宣伝とオープン・スカラーシップ・サービスに関する新ウェブサイトを通じて、OA契約について学んだことが挙げられています。200報以上のジャーナル論文の半分近くは動物科学学科と獣医学部によるものであり、契約を締結しているOUPとFrontiersが動物科学、遺伝学、獣医学の分野で優れたジャーナルを有することが主な要因として挙げられます。

Wileyと新たにOA契約を締結したことと、Frontiersの人気によって、2021年にOA契約によって出版される論文は2020年の約2倍になるとしています。

これらの取り組みに加えて、ISU図書館は、プレプリントアーカイブのサポート、OA出版をサポートするための新システムの開発の支援、OA単行本の出版者の支援によって、オープン性の向上に取り組んでいるとしています。

Open Access agreements expand opportunities for ISU researchers(Iowa State University Library, 2021/10/13)
https://www.lib.iastate.edu/news/open-access-agreements-expand-opportunities-isu-researchers

参考:
米国生理学会とアイオワ州立大学が”Read, Publish and Join”契約を締結 同学会による同種の契約は初
Posted 2020年1月28日
https://current.ndl.go.jp/node/40077

オックスフォード大学出版局(OUP)と米アイオワ州立大学がRead & Publish契約について原則合意
Posted 2019年12月10日
https://current.ndl.go.jp/node/39703