2021年10月5日、米・SPARCが、教科書費用の自動請求モデル“Inclusive Access”に関するイニシアチブ“InclusiveAccess.org”に関する記事を掲載しました。
記事の中では、大学で使われる教科書の価格は高騰しており、90%の学生は教科書がないことで学習に影響が出ることを不安に感じている一方、3分の2の学生は教科書の購入を遅らせていることを述べています。また、80%の教職員は教材費が深刻な問題であると認識しているとあります。
この状況を踏まえて始まったモデルとして、“Inclusive Access”を挙げています。同モデルは、教科書費用を学生の学費に含めて自動的に請求するもので、過去5年間で教科書業界において主要となったものの、選択肢の縮小・複雑な手続き等についての懸念が示されてきたと述べられています。
“InclusiveAccess.org”は、コミュニティ主導のイニシアチブで、SPARCにより開始されました。パートナー機関としてクリエイティブ・コモンズ等が参加しており、“Inclusive Access”に関する認識を向上する取組を行うとしています。“InclusiveAccess.org”のウェブサイトでは、管理職、教職員、学生、意思決定者向けの情報・ツール等を提供するとあります。
Introducing InclusiveAccess.org(SPARC, 2021/10/5)
https://sparcopen.org/news/2021/introducing-inclusiveaccess-org/
InclusiveAccess.org
https://www.inclusiveaccess.org/
参考:
米・テキサス州、教科書費用の自動請求プログラムに対し透明性向上を求める法律を制定
Posted 2021年6月29日
https://current.ndl.go.jp/node/44308
U.S. PIRG、出版社と大学の契約によって学生が割引された教科書費用を授業料として自動的に支払う“inclusive access”契約の調査レポートを公開
Posted 2020年3月18日
https://current.ndl.go.jp/node/40533