中国の文化・観光部、第14次五か年計画期の公共文化サービスシステム構築計画を発表:公共図書館に関する政策方針も記載

2021年6月10日付けで、中国の文化・観光部が「“十四五”公共文化服務体系建設規劃」の策定・公布を関係各部門に通知していました。複数の上位計画に基づき策定された、第14次五か年計画期(2021年から2025年まで)の公共文化サービスシステム構築計画です。

同計画には公共図書館に関する政策方針も記載されています。公共図書館の来館者数・イベント開催数に関する数値目標のほか、スマート図書館システムの構築、(都市・農村部の公共文化サービスを協同で発展させるための)本館・分館制の推進、(社会保障カードの多機能化による)各図書館での利用者登録を経ない資料貸出の実現、公共図書館機能のアップデート推進、古典籍の整理・保存及び継承・利用の強化、読書活動の幅広い展開、人材育成強化等、多方面にわたる内容が示されています。

また、公共図書館・文化館・美術館の無料開放政策による公共文化サービスの実効性強化や、大学図書館の一般向け開放推進、中国が国家プロジェクトとして建設を進めている河北省の「雄安新区」への中国国家図書館分館の設置等についても言及があります。

文化和旅游部关于印发《“十四五”公共文化服务体系建设规划》的通知(文化・観光部, 2021/6/10)
http://zwgk.mct.gov.cn/zfxxgkml/ggfw/202106/t20210623_925879.html

“十四五”公共文化服务体系建设规划 [PDF:30ページ]
http://zwgk.mct.gov.cn/zfxxgkml/ggfw/202106/P020210623598673338311.pdf

参考:
中国の文化・観光部、2020年の文化・観光発展統計公報を公表:公共図書館に関する統計も掲載
Posted 2021年7月13日
https://current.ndl.go.jp/node/44417

中国共産党・中国政府に属する9部門が連名で「博物館の改革発展の推進に関する指導意見」を公表:2035年までに「博物館強国」を目指す
Posted 2021年5月27日
https://current.ndl.go.jp/node/44082