フィンランド国立図書館、17世紀から18世紀にかけての秘密出版物をデジタル化し公開

2021年4月12日、フィンランド国立図書館が、17世紀から18世紀にかけての欧州における「秘密出版物(clandestine literature)」をデジタル化し公開したことを発表しました。

「秘密出版物」は、内容における宗教上・政治上の理由等から印刷が許可されなかったものを指しています。欧州の図書館には合計384タイトルの秘密出版物が保存されており、多くはフランスの図書館が所蔵しています。

今回デジタル化が行われたのは、フランス語・ドイツ語・ラテン語の手稿55タイトルです。発表によると、インペリアル・アレクサンダー大学(現・フィンランドのヘルシンキ大学)が、1833年にロシアのサンクトペテルブルクから寄贈を受けたコレクションの中に含まれていた資料です。

また、当面の間はスキャン画像のみの公開ですが、同資料のテキスト化に関するプロジェクトの実施を計画していると述べています。

SECRETS TO LIGHT – NATIONAL LIBRARY DIGITISES ITS COLLECTION OF CLANDESTINE LITERATURE(National Library of Finland、2021/4/12)
https://www.kansalliskirjasto.fi/en/news/secrets-to-light-national-library-digitises-its-collection-of-clandestine-literature

Klandestiini-käsikirjoitukset(digi.kansalliskirjasto.fi)
https://digi.kansalliskirjasto.fi/collections?id=601

参考:
フィンランド国立図書館、インペリアル・アレクサンダー大学の博士論文等をデジタル化
Posted 2021年2月5日
https://current.ndl.go.jp/node/43209