オランダの研究データ管理全国共同拠点LCRDMのタスクグループ、オランダにおける研究用ソフトウェアの持続可能性について実践と提言を示した報告書を公開

2021年3月11日、オランダの学術情報の収集・提供機関Data Archiving and Networked Services(DANS)は、同国の研究データ管理全国共同拠点である(National collaboration on Research Data Management:LCRDM)内のタスクグループが報告書“Research software sustainability in the Netherlands: Current practices and recommendations”を公開したことを発表しました。DANSのメンバーは同タスクグループの一員として報告書の作成に関与しています。

同報告書は研究用ソフトウェアについて、ソースコードの保存の問題や、再現性の検証のための実行・新しい研究実践における再利用などの持続可能性の問題を扱っています。研究用ソフトウェアが研究の再現性やオープンサイエンスの実現に重要な役割を担っているという認識の下、国内外の取組みに関する調査、関係者へのインタビュー等が行われました。

同報告書では調査やインタビューを踏まえて、意識の養成・方針の策定・再利用の促進・研修と支援・研究評価への採用・資金配分などについて、研究者個人・研究グループ・研究機関・研究助成機関それぞれに対する提言を示しています。報告書の全文はzenodoからダウンロードすることができます。

LCRDM Task Group publishes report Research Software Sustainability in the Netherlands(DANS,2021/3/11)
https://dans.knaw.nl/en/current/lcrdm-task-group-publishes-report-research-software-sustainability-in-the-netherlands

Research software sustainability in the Netherlands: Current practices and recommendations(zenodo,2021/2/16)
https://doi.org/10.5281/zenodo.4543569

参考:
E1820 – 研究用ソフトウェアの持続可能性
カレントアウェアネス-E No.307 2016.07.14
https://current.ndl.go.jp/e1820

欧州委員会出版局、研究用ソフトウェアのための学術基盤に関する報告書を公開
Posted 2020年12月15日
https://current.ndl.go.jp/node/42760

オランダの研究データに関する国内調整拠点・LCRDM(記事紹介)
Posted 2016年6月20日
https://current.ndl.go.jp/node/31838