2021年1月15日、フランス国立科学研究センター(CNRS)が、消滅の危機に瀕し、記録されていない言語の音声アーカイブプロジェクト“collection Pangloss”に関する記事を掲載しました。
同プロジェクトは、言語多様性等に関するCNRS内の研究ユニット“Langues et civilisations à tradition orale(LACITO)”により1995年から開始され、2012年に“collection Pangloss”という名称がつけられました。
記事によると、現地調査時に収集された170以上の言語の、ドキュメント、音声、ビデオ3,600件以上がコレクションに含まれています。また、提供されている録音は、全体で約780時間であり、半分近くに内容のテキストや注釈が付与されています。
また、記事の中では、専門家のニーズに応えること、より多くの人がアクセスしやすくすることを目的に、2021年1月にインターフェースを改善したウェブサイトを公開したことに触れています。その他、FAIR原則に則ったデータの提供や、2020年10月以降行っているドキュメントへのDOI付与をはじめとした、オープンサイエンスに関する取組等について述べられています。
Une archive ouverte pour sauvegarder le patrimoine linguistique mondial(CNRS, 2021/1/15)
https://www.cnrs.fr/fr/cnrsinfo/une-archive-ouverte-pour-sauvegarder-le-patrimoine-linguistique-mondial
collection Pangloss
https://pangloss.cnrs.fr/
参考:
文化庁、アイヌ文化に関するポータルサイト「Touch the AINU Culture」を公開
Posted 2020年12月25日
https://current.ndl.go.jp/node/42863
英・グラスゴー大学、スコットランド・ゲール語のデジタルアーカイブ“Digital Archive of Scottish Gaelic”でオーディオアーカイブを公開
Posted 2018年8月29日
https://current.ndl.go.jp/node/36565
言語のデジタルアーカイブ構築を目指す“Rosetta Project”
Posted 2008年8月26日
https://current.ndl.go.jp/node/8657