2020年12月3日付で、米・カーネギーメロン大学の情報セキュリティ・プライバシー研究拠点“CyLab”が、同拠点が開発し提供中のスマートフォン用アプリ“IoT Assistant”を紹介するお知らせを公開していました。
“IoT Assistant”は、スマートカメラ・マイク・位置情報追跡サービスなどのインターネットに接続された「IoTデバイス」について、オンライン地図上でこれらのデバイスの存在、データの収集方針、データ収集の実施状況等をユーザーが確認できるアプリです。iOS用、Andoroid用のアプリがそれぞれ無料で提供されています。
“IoT Assistant”のアプリをダウンロードすると、ユーザーはアカウント作成等を行うことなく、すぐにオンライン地図上でIoTデバイスの存在を確認することができます。IoTデバイスを示した地図上のピンをクリックすると、収集データの種類・データの保存期間・収集したデータの共有先などの該当デバイスの情報が表示されます。また、特定の種類のデータ収集のみ表示するフィルタリング機能や通知オプションを備えています。
表示されるデバイスの情報はアプリ開発チームが“IoT Portal”としてデータベース化しており、外部からテンプレートに沿ってデバイス情報を投稿することもできます。お知らせの公開時点で、“IoT Portal”には北米・欧州・オーストラリアの合計20万件近くのデバイスが登録されています。
同アプリは、米国国防総省高等研究計画局(DARPA)及び米国科学財団(NSF)の助成による、IoT・ビッグデータ環境における個人情報管理支援システムの構築等を目的としたカーネギーメロン大学のプロジェクト“The Personalized Privacy Assistant Project”の一環として開発されました。
App and infrastructure alert users about data collection around them(CyLab,2020/12/3)
https://www.cylab.cmu.edu/news/2020/12/03-iotassistant.html
App Alerts Users to IoT Data Collection Around Them(Carnegie Mellon University School of Computer Science,2020/12/15)
https://www.cs.cmu.edu/news/app-alerts-users-iot-data-collection-around-them
IoT Assistant(App Store)
https://apps.apple.com/us/app/iot-assistant/id1491361441
IoT Assistant(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=io.iotprivacy.iotassistant&hl=en_US&gl=US
関連:
The Personalized Privacy Assistant Project
https://www.privacyassistant.org/
参考:
情報処理推進機構(IPA)、「IoT開発におけるセキュリティ設計の手引き」を公開
Posted 2016年5月13日
https://current.ndl.go.jp/node/31581
総務省及び経済産業省、IoTセキュリティガイドラインを策定
Posted 2016年7月6日
https://current.ndl.go.jp/node/32018
米・カーネギーメロン大学図書館によるコンピュータビジョンを用いたアプリ:アーキビストによるタグの付与等を支援(記事紹介)
Posted 2020年10月19日
https://current.ndl.go.jp/node/42300
CA1987 – 協学を支援するための新たな学習ハブとしての大学図書館の実現に向けた九州大学の取り組み / 内山英昭
カレントアウェアネス No.346 2020年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1987