オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、加盟機関が2019年に出版したオープンアクセス論文のライセンス種類別統計を公表:2019年のCC-BY論文は約36万2,000本

2020年12月16日、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)は、加盟機関が2019年に出版したオープンアクセス(OA)論文の、ライセンス種類別の統計を公表しました。

統計に基づいて、主に次のようなことが報告されています。

・会員機関の出版した2000年から2019年までの累計OA論文数は約210万本であり、2019年には前年から約17%の増加となる42万5,000本以上が出版された

・2019年には、完全OAジャーナルで約32万3,000本、ハイブリッドジャーナルで約3万9,000本の論文がCC BYライセンスの付与されたOA論文として出版された

・2019年のOA論文のうち、完全OAジャーナルでは約88%、ハイブリッドジャーナルでは約66%についてCC BYライセンスが付与されている

・近年、完全OAジャーナルではCC BYライセンスの付与されたOA論文の割合は減少傾向にあったが2019年は増加に転じた。ハイブリッドジャーナルでは2019年には増加傾向がやや後退したものの、依然としてCC BYよりも制限の強いCC BY-NC・CC BY-NC-NDライセンスの付与が伸長している

・2019年に出版された完全OAジャーナルに掲載されたCC BYライセンスの論文のうち約85%をMDPI社、Springer Nature社、Frontiers社、PLOS社、Hindawi社、Wiley社の6社が占めている。2018年と比較した主な相違点として、MDPI社出版の論文の占める割合が全体の第1位となったこと、PLOS社出版の論文の占める割合が減少していること、などが挙げられる

データはExcelのスプレッドシート形式で、パブリック・ドメインで公開されています。

OASPA members’ output continues to grow, as does the use of CC BY licenses(OASPA,2020/12/16)
https://oaspa.org/oaspa-members-output-continues-to-grow-as-does-the-use-of-cc-by-licenses/

参考:
オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、加盟機関が2018年に出版したオープンアクセス論文のライセンス種類別統計を公開:2018年のCC-BY論文は26万1,621本
Posted 2019年7月12日
https://current.ndl.go.jp/node/38587

オープンアクセス学術出版協会、加盟機関が2017年に出版したオープンアクセス論文のライセンス種類別統計を公開 2017年のCC-BY論文は21万9,627本
Posted 2018年6月19日
https://current.ndl.go.jp/node/36187

オープンアクセス学術出版協会、加盟機関が2016年にCC BYライセンスで出版したオープンアクセスの論文数を公表:2016年は18万9,529本
Posted 2017年5月29日
https://current.ndl.go.jp/node/34055

オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、加盟機関が2015年にCC-BYライセンス下で出版したオープンアクセス(OA)の論文数を公開 2015年は160,955本
Posted 2016年7月19日
https://current.ndl.go.jp/node/32102

オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、加盟機関が2014年にCC BYで出版したオープンアクセス(OA)の論文数を公開
Posted 2015年5月21日
https://current.ndl.go.jp/node/28526

OASPA加盟機関がCC BYで出版したオープンアクセスの論文数、2013年は120,972件、累計で399,854件に
Posted 2014年5月22日
https://current.ndl.go.jp/node/26185