CHORUSとDatacite、相互のリンク充実と発見可能性の向上を目的とした覚書を締結

2020年10月28日、公的助成研究成果のパブリックアクセスに向けた官民連携イニシアチブCHORUSは、Dataciteと2年間の覚書(Memorandum of Understanding:MoU)を締結したことを発表しました。

CHORUSとDataciteが締結した覚書は、研究成果物へのアクセス・利用状況等の報告を管理するための識別子・標準の採用に向けた取り組みの調整を目的としています。研究者・研究成果・研究助成元・所属機関の間に信頼のおけるリンクを構築することは、学術的な成果物への広範なアクセス提供に不可欠であるという認識の下、両者は共に学術情報流通における発見可能性の向上を支援する非営利機関として、その貢献をさらに深化させるために覚書を締結しました。

両者は締結した覚書に基づいて、以下のような取り組みを協力して進める予定です。

・データセット・研究者・研究助成元の間を繋ぐ明確なリンク構築に向けた支援
・CHORUSのコンテンツとDataciteの付与したDOI間のリンクをCHORUSのダッシュボード及び生成されるレポート上に表示
・Dataciteのサービスへの研究助成機関の認知度向上
・研究成果物の公開支援を目的とした研究者・研究機関に対する永続的識別子の利用奨励

CHORUS and DataCite sign MOU to advance linking and discoverability(CHORUS,2020/10/28)
https://www.chorusaccess.org/datacite/

参考:
CA1959 – CHORUSダッシュボード・サービスと千葉大学附属図書館での取り組み / 高橋 菜奈子, 千葉 明子
カレントアウェアネス No.341 2019年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1959

CA1849 – DataCite:国立図書館×DOI×研究データ / 福山樹里
カレントアウェアネス No.324 2015年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1849

CA1740 – 動向レビュー:著者の名寄せと研究者識別子ORCID / 蔵川 圭
カレントアウェアネス No.307 2011年3月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1740

CA1976 – 組織IDの動向−RORを中心に / 中島律子
カレントアウェアネス No.344 2020年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1976