2020年10月5日、フランス国立図書館(BnF)が中心となって運営しているプロジェクトであるフランス総合目録(CCFr)により、手稿資料の総合目録(Catalogue général des manuscrits:CGM)更新用ツール“Traitement automatisé pour la production d’instruments de recherche(TapIR)”の利用状況等に関する調査が行われ、結果が公開されたことが発表されました。
“TapIR”は、2019年にサービスが開始され、インストールの必要なく、オンラインでの利用が可能です。利用を希望する公読書(lecture publique)に関係する機関に、無償で提供されています。
同調査は、2020年4月27日から6月15日にかけてオンラインで実施され、図書館職員を中心に40件の回答が寄せられました。
報告書では、“TapIR”定期的に利用している人は全体の約65%であること、利用時にXMLエディタの使用や更新情報の登録に困難を覚えているという回答が多いこと、利用開始時のチュートリアルをはじめとした“TapIR”の利用に関する支援ツールへの評価等がまとめられています。その他、コレクションの公開状況に関する項目も設けられ、6件が2年後までに更新予定、27件が“TapIR”でデータを更新中と回答していること、“TapIR”の利用に関する部分以外では、コレクションの分類と組織化に困難を覚えているという回答が多いこと等に触れられています。
発表の中では、調査の結果を踏まえ、今後“TapIR”の改善を行う予定であるとしています。
TapIR, le traitement des fonds d’archives et de manuscrits(BnF, 2020/10/5)
https://www.bnf.fr/fr/actualites/tapir-le-traitement-des-fonds-darchives-et-de-manuscrits
Utilisation de TapIR et traitement des fonds d’archives et de manuscrits[PDF:15ページ]
https://www.bnf.fr/sites/default/files/2020-09/CCFr_TapIR_enquete2020.pdf
TapIR et la mise à jour du Catalogue général des manuscrits (CGM)(BnF)
https://www.bnf.fr/fr/tapir-et-la-mise-jour-du-catalogue-general-des-manuscrits-cgm
参考:
CA1273 – フランス総合目録 / 松浦茂
カレントアウェアネス No.241 1999.09.20
https://current.ndl.go.jp/node/15554