2020年4月10日、韓国・文化体育観光部は、新型コロナウイルス感染症の影響で、オンライン授業を開始した学校での活用を目的に、所管する国立博物館・美術館の展示資料や教育コンテンツを各館のウェブサイトを通じて提供すると発表しました。
国立中央博物館は、同館ウェブサイトの「オンライン学習映像資料室」において、学校の授業支援を目的に、国立博物館の展示資料や教育コンテンツ150点を選定し公開しました。博物館の教育プログラムとして製作した子ども用歴史アニメ、青少年用の進路探索映像、教員用の文化財に関する講義資料などが含まれます。国立中央博物館では、学校の授業に容易に活用できるよう、150のコンテンツを「先史から統一新羅時代」「高麗から大韓帝国時代」「他の国と地域」「博物館の世界」の4つの項目に分け、コンテンツごとに学年別教科と単元名を掲載したリストも提供しています。
国立民俗博物館では、同館ウェブサイトの「子どもオンライン教育資料」において、韓国・フィリピン・インド・タイといった多くの国の文化関連の学習教材、資料情報カードといったものを含む「多文化パッケージ」コンテンツ約120件を見ることができます。
国立ハングル博物館では、同館ウェブサイトの「オンライン学習映像資料室」においてハングルの文化と歴史に関する展示・解説コンテンツ17件を見ることができます。
大韓民国歴史博物館では、同館ウェブサイトの「韓国近現代史学習資料室」において、オンライン展示・解説コンテンツ24件を見ることができます。
国立現代美術館では、これまでYouTubeやアプリを通じて提供された多様なコンテンツを項目別にみることができるウェブサイト「オンライン美術館」を4月16日に開設するとしています。同サイトでは、作家のインタビュー・展示ツアー・美術講座・オーディオガイド・子供用教育資料といった資料約180件を見ることができます。
同部では、学校現場において関連情報を容易に探すことができるよう、所管する博物館・美術館の映像コンテンツをオンライン学習統合支援サイト「学校On」や学校別遠隔教育代表教員が参加する「1万コミュニティー」などを通しても提供し広報する計画としています。
국립 박물관·미술관 콘텐츠로 온라인 수업을 더욱 풍성하게(国立博物館・美術館コンテンツによりオンライン授業をさらに豊かに)(韓国・文化体育観光部, 2020/4/14)
https://www.mcst.go.kr/kor/s_notice/press/pressView.jsp?pSeq=17935
参考:
全日本博物館学会、文化庁に「博物館に関する新型コロナウイルス対策及び今後の施策について(要望)」を提出
Posted 2020年4月13日
https://current.ndl.go.jp/node/40756
韓国、新型コロナウイルス感染症の感染拡大をうけ、子どもの遠隔教育環境の構築推進を発表:低所得層の子どもへのタブレット端末の無償貸与や通信費の支援等
Posted 2020年4月3日
https://current.ndl.go.jp/node/40703
米・ジョンズホプキンス大学図書館、教育用資料のデジタル化による遠隔授業支援を実施
Posted 2020年4月10日
https://current.ndl.go.jp/node/40749
授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)、「授業目的公衆送信補償金制度」施行のための補償金を「無償」により認可申請:新型コロナウイルス感染症拡大を背景とした2020年度のみの特例
Posted 2020年4月7日
https://current.ndl.go.jp/node/40726