米・シカゴ大学の学生新聞“The Chicago Maroon”の2019年12月28日付の記事において、連邦第7巡回区控訴裁判所が同大学図書館学生スタッフの団体交渉権を認める判決を下し、学生図書館スタッフは「パートタイム労働者(temporary workers)」であるので団体交渉権から除外されるべきであるとする大学側の主張が否定されたことが報じられています。
シカゴ大学図書館の学生スタッフは2017年6月に組合結成のための選挙に勝利し、Student Library Employees Union (SLEU)を結成しましたが、大学側が同意しなかったため法廷闘争が開始されました。その後、法廷闘争の開始から18か月を経過した2018年12月に全米労働関係委員会(NLRB)が学生図書館スタッフによる組合結成の権利を認める決定を下しましたが、大学はこの決定に対して連邦第7巡回区控訴裁判所へ控訴していました。
University Loses Appeal in Library Union Case(The Chicago Maroon,2019/12/28)
https://www.chicagomaroon.com/article/2019/12/29/university-loses-library-union-case-nlrb-affirms-c/
関連:
Student Library Employees Vote to Unionize(The Chicago Maroon,2017/6/9)
https://www.chicagomaroon.com/article/2017/6/9/student-library-employees-unionize/
NLRB Sides With Student Library Workers, Against University(The Chicago Maroon,2018/12/6)
https://www.chicagomaroon.com/article/2018/12/7/NLRB-sides-with-SLEU/
参考:
練馬区立練馬図書館で職員がストライキ実施の構え
Posted 2018年12月18日
https://current.ndl.go.jp/node/37249
日本図書館協会(JLA)非正規雇用職員に関する委員会、「公共図書館における非正規雇用職員に関する実態調査 調査結果(速報)」を公表
Posted 2019年6月12日
https://current.ndl.go.jp/node/38336
全日本教職員組合、「公立小中学校の学校図書館において非正規で働く方の勤務実態に関するアンケート」の集計結果等を発表
Posted 2016年11月15日
https://current.ndl.go.jp/node/32930
CA1141 – 図書館における多様な労働形態−イギリスの調査報告から− / 浜田久美子
カレントアウェアネス No.216 1997.08.20
https://current.ndl.go.jp/ca1141