オープンアクセス出版社PeerJ、UNSILO社の“Reviewer Finder API”を採用:査読ワークフロー最適化のため

2019年12月4日、出版社に対しAI技術によるソリューションの提供を行っているデンマークのUNSILO社は、オープンアクセス出版社PeerJがUNSILO社の“Reviewer Finder API”を採用したことを発表しました。PeerJの原稿追跡及び査読システムに組み込まれる予定とあります。

“Reviewer Finder API”はUNSILO社が提供するAPIスイート“UNSILO Evaluate”を構成するソフトウェアの一つであり、著者と査読者候補とを単純なキーワードタグの一致により結び付けるのではなく、原稿のセマンティック分析を行い、同一テーマの近年の論文と比較することによって最適な査読者候補を検索するものです。また、利益相反(conflict of interest)の観点からの査読者候補のフィルタリング、査読者候補を評価するための一連のデータ提供を行う機能も備えていることが紹介されています。

UNSILO in the press(UNSILO)
https://unsilo.ai/press-room/
※2019年12月4日付けのニュースでPeerJによる“Reviewer Finder API”の採用が発表されています。

PeerJ integrates the UNSILO Reviewer Finder API to optimise peer review workflows(UNSILO, 2019/12/4)[PDF:2ページ]
https://unsilo.ai/wp-content/uploads/2019/12/PeerJ-UNSILO-Press-Release-Nov-2019.pdf

UNSILO Evaluate(UNSILO)
https://unsilo.ai/unsilo-evaluate/
※“Reviewer Finder API”の紹介が掲載されています。

参考:
査読登録サービスPublonsがHindawi社とのパートナーシップ締結を発表:査読プロセスの改善・高速化のため
Posted 2019年3月20日
https://current.ndl.go.jp/node/37836

UNSILO社、学術出版社における人工知能(AI)の活用状況についての調査結果を発表
Posted 2019年11月19日
https://current.ndl.go.jp/node/39535

CA1961 – 動向レビュー:岐路に立つ査読と、その変化に踏み込むPublons / 松野 渉
カレントアウェアネス No.341 2019年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1961