フィンランドの大学・研究機関・公共図書館からなるコンソーシアム“FinELib”は、2019年12月5日付で、2019年12月現在の主要学術出版社との学術雑誌契約の交渉進捗状況を報告した記事を投稿しました。
“FinELib”は、研究者・学生が購読雑誌掲載論文へアクセス可能になり、かつ自身の研究成果を費用負担不要で無制限にオープンアクセス(OA)化できるように、フィンランドの研究コミュニティを代表して主要学術出版社と契約交渉を行っています。投稿された記事ではWiley社、Sage社、Taylor & Francis社との契約交渉の進捗状況を以下のように報告しています。
・Wiley社との長期間に渡る交渉は進展を見せており、OA出版要項を含む2020年から2022年までの新契約締結の見込みが立っている。しかし契約の細部事項を巡って現在も交渉が続いている。
・Sage社との交渉も進展を見せており、OA出版要項を含んだ3年間の新契約について現在細部事項の議論を行っている。
・2019年初めに交渉が決裂したTaylor & Francis社とは、2019年秋に交渉が再開されている。しかし交渉の先行きは不透明である。
Negotiations of big journal packages with the scientific publishers are progressing(FinElib,2019/12/5)
http://finelib.fi/negotiations-of-big-journal-packages-with-the-scientific-publishers-are-progressing/
参考:
フィンランドのコンソーシアム“FinELib”の主要学術出版社とのOA出版契約交渉の状況(記事紹介)
Posted 2019年8月30日
https://current.ndl.go.jp/node/38915
フィンランドのコンソーシアム“FinELib”、Taylor & Francis社との契約交渉が合意に至らず
Posted 2019年2月6日
http://current.ndl.go.jp/node/37535