2019年10月23日、北米研究図書館協会(ARL)・カナダ研究図書館協会(CARL)・オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)・欧州研究図書館協会(LIBER)・英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)による大学・研究図書館協会の国際的な連合体“International Alliance of Research Library Associations”(IARLA)は、Plan Sに対する声明“A View of Plan S”を発表しました。
論文のオープンアクセス環境を目指す動きと、その達成のための助成機関のポリシーとの調整を歓迎するとし、Coalition Sが公開するPlan Sの全体目標について支持を表明しています。
その上で、Plan S実現の手引きにおいて、初版から変更があった箇所のうち肯定的に評価する箇所5点を示しているほか、要望として次の3点を挙げています。
・転換契約の内容と、転換契約下にある論文誌への出版費用助成が2024年12月31日に終了した後の次のステップのより一層の明確化
・Plan S完全準拠の環境で発生しうるコストに関する大規模な財務モデルの提示
・小規模な、主に芸術、人文学、社会科学分野の機関・出版社が受ける可能性のある影響のモデリングと、さらなる市場統合が進む場合の危険性の分析
また、cOAlition Sやその他の助成機関に対し、転換契約、価格の透明性、監視とコンプライアンス、権利の保持に関する活動への協力も表明しています。
IARLA
https://iarla.org/
※2019年10月23日付けのニュースに「A View of Plan S」とあります。
A View of Plan S(IARLA)
https://iarla.org/2019/10/a-view-of-plan-s/
参考:
Coalition S、「Plan Sの実現にかかる手引き」の改訂を発表:効力発生は2021年1月1日からへ延期
Posted 2019年6月6日
http://current.ndl.go.jp/node/38293
オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)とcOAlition S、リポジトリのPlan Sへの準拠を支援するため協力することを発表
Posted 2019年10月8日
https://current.ndl.go.jp/node/39212
大学・研究図書館協会の国際的な連合体IARLA、行動規範(values statement)を発表
Posted 2018年3月9日
https://current.ndl.go.jp/node/35622