2019年9月16日、出版社に対しAI技術によるソリューションの提供を行っているデンマークのUNSILO社は、英・ケンブリッジ大学出版局と提携を結んだことを発表しました。同社は、ケンブリッジ大学出版局の100万を超える雑誌論文と書籍の各章のなかから、AI技術を利用して関連のあるコンテンツを特定し、リンク付けを行います。
同社は、機械学習とAIツールを用いてテキストコーパス中の重要な概念の特定を行いますが、これらの概念は、主題コレクションの構築、関連記事の特定、関連するジャーナルの検索等、出版ワークフローに対する幅広いソリューションの基礎を形成するものとあります。新規公開された論文、書籍は公開後数時間以内にインデクシングが行われ、Cambridge Coreの他のコンテンツにリンクされるとしています。
同社によるツールの特徴として、既存の分類法やオントロジーを必要とせず、複数の主題コレクションに適用できることが紹介されています。この点に関連して、ケンブリッジ大学出版局のPlatform Engineering DirectorであるNik Louch氏による、Cambridge Coreの収録対象分野は幅広いため、関連する複数のオントロジーや、手動での広範なタグ付けを必要としないソリューションを必要としていたという旨のコメントも掲載されています。
UNSILO in the press(UNSILO)
https://unsilo.ai/press-room/
※2019年9月16日付けのプレスリリースに“Cambridge University Press and UNSILO partner to deliver AI-based related links”とあります。
Cambridge University Press and UNSILO partner to deliver AI-based related links(UNSILO, 2019/9/16)[PDF:2ページ]
https://unsilo.ai/wp-content/uploads/2019/09/UNSILO-Cambridge-Press-Release-Sept-2019.pdf
参考:
英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、研究をアップロード、共有、推進するための共同プラットフォーム“Cambridge Open Engage”を発表
Posted 2019年8月1日
https://current.ndl.go.jp/node/38709
ケンブリッジ大学出版局(CUP)、新学術プラットフォームCambridge Coreを提供開始
Posted 2016年9月21日
http://current.ndl.go.jp/node/32574
Enago、AIを用いた原稿評価・編集サービス”AuthorONE”を立ち上げ
Posted 2019年9月17日
https://current.ndl.go.jp/node/39043