2019年9月18日、非営利団体Center for Open Science（COS）は、Internet Archive（IA）と共同で科学研究プロセスに関連するオープンデータのアーカイブプロジェクトを実施することを発表しました。
米国の博物館・図書館サービス機構（IMLS）による2019年の“National Leadership Grants for Libraries Program”による助成を受けたプロジェクトであり、COSとIAは、科学研究プロセスに関するオープンデータが永続的なアクセス、再配布、再利用のために確実にアーカイブされるよう協力するとしています。
同プロジェクトでは、オープンな研究データ、図書館での長期的な管理業務、分散型データ共有・保存ネットワークという3つの分野に焦点を当てることにより、オープンサイエンスとデータキュレーションのさらなる支援のため、よりよいデータ共有基盤の試作・実装が行われます。
2019年9月24日にはIAも同プロジェクト実施に関するより詳しい発表を行っており、その中では以下の点も紹介されています。
・2年間のプロジェクトであり、最初はCenter for Open Science（COS）が開発した研究プロジェクト管理システム“Open Science Framework”（OSF）の登録データに焦点を当て、その後にOSFがホストする他のオープンアクセス資源にも対象を拡大する。
・プロジェクト後期には、LOCKSS、AP Trust、各大学図書館といった他の保存ネットワークと、データのサブセット共有のための相互運用可能なアプローチを試行する。
・データライブラリアンが、プロジェクトの成果物を各自の研究データ管理ワークフローに組み込むことができるように、オープンな教育資源、ウェビナー等の開発を含むトレーニングも実施する。
・IAとCOSは、データの公開、配布、保存、永続的なアクセスのライフサイクル全体を支援するシームレスな技術統合のための基礎作りを目指している。
Center for Open Science and Internet Archive Announce Collaboration to Preserve Open Data（COS, 2019/9/18）
https://cos.io/about/news/center-open-science-and-internet-archive-announce-collaboration-preserve-open-data/
Internet Archive and Center for Open Science Collaborate to Preserve Open Science Data（IA, 2019/9/24）
http://blog.archive.org/2019/09/24/internet-archive-and-center-for-open-science-collaborate-to-preserve-open-science-data/
参考：
Internet Archive（IA）・Code for Science ＆ Society（CSS）・カリフォルニア電子図書館（CDL）、分散協調型ネットワークによるデータ共有及び保存に関するパイロットプロジェクトを実施
Posted 2018年6月6日
https://current.ndl.go.jp/node/36115
