2019年8月に発行された、オレゴン州図書館協会(Oregon Library Association)のOLA Quarterly誌24巻4号に、米国デジタル公共図書館(DPLA)のサービスハブ(州単位で複数機関のデータを集約する連携先)である“Orbis Cascade Alliance”(オレゴン州・ワシントン州・アイダホ州の38のカレッジ・大学の図書館コンソーシアム)のこれまでの取組における課題や現状を紹介する論文“DPLA in the Pacific Northwest: The Orbis Cascade Alliance Case”が掲載されています。
論文では、Orbis Cascade Allianceがコレクションの集約等に取り組むにあたって、コンテンツを発見可能にするための戦略が両立しないこと、財源が限られていること、参加機関間の使命が異なること、が障害になったことや、サービスハブの運営には多大なコストがかかることからDPLAとサービスハブは持続可能性を保証するためコストを管理し具体的な価値を参加者に提示する仕組みを構築する必要があることが指摘されています。
Dahl, M., Selley, Z. DPLA in the Pacific Northwest: The Orbis Cascade Alliance Case. OLA Quarterly. 2019, 24(4), p. 13-20.
https://doi.org/10.7710/1093-7374.1959
参考:
米国デジタル公共図書館(DPLA)の「サービスハブ」におけるソーシャルメディアの活用傾向(文献紹介)
Posted 2019年8月8日
http://current.ndl.go.jp/node/38763
CA1857 – 米国デジタル公共図書館(DPLA)の過去・現在・未来 / 塩﨑 亮,佐藤健人,安藤大輝
カレントアウェアネス No.325 2015年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1857